〈悪代官〉の終焉?

『毎日』の記事;


訃報:遠藤太津朗さん84歳=俳優

毎日新聞 2012年07月10日 02時30分

 遠藤太津朗さん84歳(えんどう・たつお<本名・遠藤辰雄=えんどう・たつお>俳優)7日、心筋梗塞(こうそく)のため死去。葬儀は近親者で済ませた。喪主は長男泰輔(やすすけ)さん。

 京都市出身。テレビの草創期から強い個性と関西弁で、主に悪役を演じる名脇役として活躍。大川橋蔵主演のテレビ番組「銭形平次」の万七親分で親しまれたほか、映画「座頭市」や「仁義なき戦い」、テレビドラマ「京都殺人案内」などに出演した。
http://mainichi.jp/select/news/20120710k0000m060126000c.html

『報知』の記事の方が詳しいか;


遠藤太津朗さん死去 「銭形平次」「京都殺人案内」などの名脇役


 「銭形平次」「京都殺人案内」などの人気テレビドラマや映画、舞台で活躍し、名脇役として知られた俳優の遠藤太津朗さん(えんどう・たつお、本名・辰雄)さんが7日午前6時30分、心筋梗塞のため京都市内の病院で亡くなった。84歳だった。葬儀・告別式は近親者で済ませた。喪主は長男の泰輔(やすすけ)氏。

 関係者によると、遠藤さんは今年3月に体調不良を訴え入院中だった。持病などは特になく、加齢などに伴う体力低下が体調不良の原因とみられていたという。心筋梗塞を起こしたのは、就寝中だった7日未明。遠藤さんは京都市内の自宅で夫人らと暮らしており、家族が急いで病院に駆け付けたが間に合わず、帰らぬ人となった。

 遠藤さんは1960年、大阪・朝日放送の「部長刑事」に出演し頭角を現すと、東京キー局制作のドラマへと活躍の場を広げた。一躍有名となったのはフジテレビ系の時代劇「銭形平次」。大川橋蔵さん演じる平次のライバルの岡っ引き・三輪の万七役で人気を博した。

 「京都殺人案内」シリーズでは、2010年2月17日に亡くなった俳優・藤田まことさん(享年76歳)の上司役・秋山捜査第一課長役を好演。藤田さん演じる“音やん”こと音川音次郎刑事との掛け合いは、ドラマの名物でもあった。

 最後の作品となったのは、10年2月27日に放送されたテレビ朝日系「土曜ワイド劇場」の「京都殺人案内32」。くしくも藤田さんと同じ遺作となった。遠藤さんは藤田さんの死にショックを受けていたといい、藤田さんの死後、自身も俳優業を引退していた。現在のところお別れの会を開く予定はないが、関係者は「何らかの形で本人をしのびたい」としている。

 ◆遠藤 太津朗(えんどう・たつお)本名・辰雄。1928年1月30日、京都市下京区出身。ドラマ出演作に「部長刑事」「水戸黄門」「新キッズ・ウォー2」など。「兄弟仁義」「仁義なき戦い」など、数多くのやくざ映画に出演した。
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20120711-OHT1T00001.htm

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代表作はやはり『銭形平次』の万七親分ということになるのだろうか。しかし『銭形平次』を視たことがなくても、さらに遠藤太津朗という名前を知らなくても、多くの人がこの人をTV上で視ている筈なのだ。何故なら数え切れないほど、悪代官や悪徳商人の役を演じてきたからだ。『水戸黄門』が終了するなど*1、時代劇はオワコンの感があるけれど、ヒーローを引き立たせる存在感ある悪役がいなくなってしまったわけだから。時代劇を救済するためには、畏れ多いことではあるが、小沢一郎先生に今から俳優に転向していただくしかないと思う。