杉浦直樹

『サンスポ』の記事;


杉浦直樹さん死去「父の詫び状」など出演 (1/2ページ)
2011.9.23 05:04


 日本のドラマ史上に残る名作「岸辺のアルバム」や「父の詫び状」などで活躍した俳優、杉浦直樹さん(本名同じ)が21日午後7時23分、肺がんのため都内の自宅で死去したことが22日、分かった。79歳だった。男の哀愁漂う演技には定評があり、育毛剤のCMでコミカルな味も出した。最期は周囲に「私の人生、メデタシ、メデタシ」と別れを告げたという。
http://www.sanspo.com/geino/news/110923/gnj1109230505012-n1.htm

関係者によると、杉浦さんは2006年9月、脳こうそくのため出演舞台の降板を発表。以来、リハビリに努めてきた。酒豪で知られ日本酒なら一升は軽く、両切りピースを愛飲。最近はどちらも控えめだったが、体調を崩して先月、都内の病院に入院した。

 精密検査の結果、肺がんで余命2カ月の診断。放射線治療を受けてきたが、今月1日に希望して退院し、東京・目黒区の自宅へ。しかし、21日に容体が急変し、帰らぬ人となった。生涯独身としてきたが、看取ったのは同居する50代とみられる女性。最期の言葉は「私の人生、メデタシ、メデタシ」「皆さんにありがとうと言ってください」だったという。

 1950年の初舞台を皮切りに、故石原裕次郎さん主演の映画「錆びたナイフ」(58年)で印象的な敵役を演じ、一躍脚光を浴びた。テレビドラマでは、山田太一原作のTBS系「岸辺のアルバム」(77年)では妻に不倫される夫、向田邦子原作のNHK「父の詫び状」(86年)では意外な素顔を持つ厳格な父親を演じた。

 86年からは薄い頭髪が幸いしてか、カネボウ化粧品育毛剤「薬用紫電改」のCMに出演。育毛剤を頭髪に振りかけた後、みずからブラシで頭皮を刺激するシーンで「たたかれて、たたかれて、ここまで来たもんなあ」のセリフもリアルで、もの悲しい笑みとコミカルな味が男性の共感を呼んだ。

 演技に生活臭が出るのを嫌い、5年前に脳こうそくで倒れる以前は都内の一流ホテル暮らし。趣味のニシキゴイの飼育と品評はプロ級で、一時暮らしたホテルの部屋番号は庭の池の自分のコイを見下ろせる11階の1151(イイコイ)号室というこだわりぶりだった。

 芝居に妥協を許さず、酒とたばこを楽しみ、日本の俳優史に確かな軌跡を残した79年の人生だった。
http://www.sanspo.com/geino/news/110923/gnj1109230505012-n2.htm

因みに『読売』の記事では「喪主は妻、仁美(ひとみ)さん」とある*1
舞台が中心だったこと、映画出演のピークが1960年代だったこともあり、杉浦さんが出演していた映像はそれほど観ていない。『岸辺のアルバム』は視ているけれど。1970年代の中頃にNHKで放映された(山口瞳原作の)『江分利満氏の優雅な生活』は何故か記憶に残っている。このドラマの脚本は(『岸辺のアルバム』と同じ)山田太一だった。名作と世評の高い(向田邦子の)『父の詫び状』は視ていない。映画だと、『錆びたナイフ』
、それから『網走番外地』シリーズの3本。
ところで、生前の杉浦さんからお酒をいただいたという知人がいて、凄ぇ! と思った。
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