官製「イスラーム嫌悪」?

http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20110127


日本の公安警察(外事課)の機密文書漏洩によるムスリムへの人権侵害がアルジャジーラ経由でアラブ社会に知れ渡る。
日本(及び朝鮮半島)はイスラームの影響が殆どなかった稀有な社会で、これまでイスラームについては良くも悪くも無知・無関心というところだろう。今回の事件は、日本政府が911以降の米国に迎合する仕方で(悪い意味で)無知・無関心から脱し、ムスリムそれ自体を潜在的犯罪者(テロリスト)と見做していたことを暴露してしまったのだが、それと同時に未だかつてなかったイスラーム嫌悪(Islamophobia)を造成する危険を有するものだともいえるだろう。
Giles Fraser “Islamophobia is the moral blind spot of modern Britain”*1はすごく興味深い論点を含んでいるが、これを〈他山の石〉として読まれることを推奨したい。
ところで、日本に初めて渡来したムスリムはたしか元のフビライの使者だったが、不幸にして鎌倉幕府によって斬殺されてしまった。