シングル効果

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110121/1295579790にコメントをいただく;


nessko*1 2011/01/21 12:37
私が最初に買ったレコードはシングルでした。500円だったかな。ポップス、ロック、映画音楽、歌謡曲など、いろいろ買いましたよ。アナログ盤のころはLPは大きかったし、家にあるプレイヤーだとシングルでないとかけにくい家庭もまだ多かったですね。
やがてロックに興味を持って音楽雑誌を買うようになると、LPを買うようになりましたが、父がステレオを買ってくれたのも大きかった。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110121/1295579790#c1295581070
私が最初にドーナッツ盤を買ったときは500円だったか600円だったか。当時LPは米国盤で1980円、日本盤で2500円だったと思います。米国盤だと、シングル3枚を我慢してLP1枚買えた感じ。本格的なステレオではなくシングルしかかけられないプレイヤーがかなり普及していた背景にはソノシートというぺらぺらのレコードが普及していたことと関係があると思う。1960年代から70年代にかけて、ソノシートは音を記憶させるお手軽なメディアとして、雑誌の附録とかにも使われていた。
ところで、シングルという制度がある(あった)のは、もしかして、英米と日本くらいなのでは? ヨーロッパはわかりませんが、少なくとも香港や韓国や中国にはないです。そういう国では、富裕層はステレオでLPを聴き、大衆の間では音楽はカセット・テープとして流通していたのでは(CDが普及する1990年代半ば頃までは)? 日本でも(ポップスに限って言えば)大体のレコードはLPと同時にカセットでも販売されていましたが、それはカー・ステレオで聴かれていたのか。カセットの重要性は、1970年代において音楽を聴く主な手段のひとつがFMからのエア・チェックだったということと関係があるか。これは、当時FM雑誌が複数出ていて、番組表には曲目が演奏時間も含めて詳しく記載されていたので、かなり一般的だったのではないかと思います。80年代後半にFMステーションが増えて以降は、FMというと、車を運転しながら聞き流すものということになりますけど、それ以前はテープ・デッキにテープをセットしてしっかりと曲を録音するために聴いていたことが多かった(ロックにしてもクラシックにしても)。
ところで、シングルという制度の効果ですけど、日本に限って言えば、アイドルにせよ演歌にせよ、レコード・デビューへの敷居が低かった(低い)ということでしょうか。新人にいきなりフル・アルバムを歌わせるというのはリスキーすぎますが、取り敢えずシングル1枚なら出してもらえる(後はどうなるかわからないけど)という感じ。また、それと関連して、際物的というか色物的な企画が通り易いということもあると思います。日本では、プロの歌手ではないスポーツ選手とかコメディアンとか政治家といった素人が〈有名人〉ということでレコードを出すということが屡々ありますが、やはりいくらセレブといっても素人にフル・アルバムというのはリスクありすぎ。そういえば、鳩山由紀夫前首相もレコード・デビューしていたのだ。植草一秀麻原彰晃の「閻魔の数え歌」をカヴァーするという企画も出したら通ったかも(まさか);

わたしはやってない
潔白だ
或いは、江川紹子による

ショーコー ショコ ショコ ショコ
エガワー ショーコ