- 作者: 山口昌男
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2009/08/11
- メディア: 新書
- 購入: 4人 クリック: 53回
- この商品を含むブログ (47件) を見る
承前*1
「グローバルな範囲で、中華圏やイスラーム圏も含めて、脱基督教化された消費のお祭りとしてクリスマスが享受されるようになる過程が重要なんじゃないかと思う」と書いたのだが、もっと普遍的な視点、つまり冬至前後の宇宙のエネルギーの弱体化に対する宗教的反応、弱体化した宇宙に刺戟を注入して活性化することという観点で見れば、〈聖夜〉から〈性夜〉へという移行は却って正しいのではないかと思った。
山口昌男『学問の春』(第六講)に曰く、
山口先生は、古代中国の「八蜡」、米国先住民における「ポトラッチ」、日本の「霜月祭」*2を挙げている。また、アマテラスの天岩戸の物語*3も冬至における太陽の死と復活の神話として解釈している(pp.153-155)。
太陽の力が最も弱まる冬至の時期には、人間界の生死のバランスが崩れて死者の霊魂がこの世に最も増殖するという信仰が世界各地にある。したがってこの季節には太陽の復活を願ったり、来訪する霊魂を歓待する各種の祭が行われます。(p.153)
ところで、クリスマスに〈リア充〉できなかった人もあきらめるのはまだ早い。「十二夜」(Twelfth Night)、つまり「顕現日(Epiphany)」の前夜がある! 「十二夜」といえばやはりシェークスピアの『十二夜』(See pp.155-156)。
- 作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1983/10/01
- メディア: Perfect
- 購入: 2人 クリック: 3回
- この商品を含むブログ (9件) を見る
BEN SISARIO “Teena Marie, 1980s R&B Hitmaker, Dies at 54” http://www.nytimes.com/2010/12/28/arts/music/28marie.html
ティーナ・マリーさん逝く。これも季節のせいだろうか。
*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101226/1293366575
*2:See eg. http://www.tohyamago.com/simotuki/ http://www.mtlabs.co.jp/shinshu/event/simoduki.htm
*3:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060927/1159366397 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061014/1160795465 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100413/1271179295