承前*1
『産経』の記事;
今日は「天皇誕生日」すなわち天長節だったのだな。しかし、お誕生日にお墓の話をするセンスはこれ如何に? また、私の日本語の語彙には「女性天皇」という言葉はない。昔から使われてきた女帝という言葉がある筈なのだが。
【主張】天皇陵の治定 科学だけで割り切れない
2010.12.23 02:52
宮内庁が治定(じじょう)する(定める)天皇陵の「真偽」が問われている。
発端は、奈良県明日香村の牽牛子(けんごし)塚古墳の発掘調査である。天皇クラスの墓に限られる八角形の墳丘を持つとわかったほか、今月には古墳に寄り添うよう造られた未知の石室も確認された。「斉明天皇の陵(みささぎ)の前に孫の大田皇女(ひめみこ)を葬った」という「日本書紀」の記述に合致する発見で、研究者は斉明天皇の陵である可能性は限りなく高いとみている。
宮内庁治定の斉明天皇陵(越智崗上陵(おちのおかのえのみささぎ))は、隣の高取町にある。「今回を機に治定を見直しては」という論調が、メディアで目立つようになってきた。
現在、188ある陵(天皇、皇后、皇太后、太皇太后の墓所)は、ほとんどが江戸時代から明治にかけて定められた。考古学も未発達の時代に、「書紀」などに記された墓の場所を頼りに決めたのだから、科学的な検証が不十分なことは当たり前である。
「古代の天皇陵で、確実に被葬者が一致するのは天智天皇陵(京都市山科区)と天武・持統合葬陵(明日香村)だけだ」(森浩一・同志社大学名誉教授)のような指摘もある。
ではあっても、100年以上にわたって大切に守られ、陵前での祭祀(さいし)も続けられてきた。こうした伝統を現今の「学術的成果」だけで否定し、安易に治定変更していいものだろうか。
大阪府茨木市にある継体天皇陵や、奈良県天理市の継体天皇手白香(たしらか)皇后陵の被葬者が本人でないことは、学界では定説となっている。しかし、宮内庁は「(名前などを記した)墓誌(ぼし)など決定的証拠は見つかっていない」として、治定の見直しは行わない方針だ。
古墳についての調査の水準は上がっているが、被葬者まで特定できるケースはほとんどない。「学術的には可能性が極めて高い」というレベルで、研究の積み重ねや将来の発掘成果を待つ、という態度が正しいのではないか。
斉明天皇は7世紀を生きた女性天皇だが、天皇という存在をさらにさかのぼれば、神話の世界にまでたどり着く。科学的な目が及ばない領域だが、それでも自然な尊崇の念を抱いてきたのが日本の伝統なのである。
きょうは天皇誕生日である。このような長い歴史と伝統にも、思いをはせたい。
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/101223/acd1012230254000-n1.htm
さて、話は韓半島に飛んで、『東京新聞』の記事;
まあ「電飾」くらいいいじゃんと思うのだが、それにしても「愛妓峰」とは艶っぽい地名だ。どのような由来の物語があるのか、こちらの方が重要だということは自明であろう。
韓国、7年ぶり 北朝鮮に電飾攻撃2010年12月22日 朝刊
【ソウル=城内康伸】韓国のキリスト教団体が二十一日夕、南北軍事境界線近くの山で、北朝鮮への宣伝用としてクリスマス電飾の点灯式を行った。この電飾は七年ぶりの再開で、韓国国防省は北朝鮮の延坪島(ヨンピョンド)砲撃を受けて許可した。北朝鮮は強く反発しており、韓国軍は軍事挑発の可能性に備え、警戒態勢を強化している。
点灯式は北朝鮮から約三キロしか離れていない京畿道金浦市の愛妓峰(エギボン)で行われ、高さ約三十メートルの鉄塔を発光ダイオード(LED)十万個で飾った。電飾は北朝鮮の開城市からも見えるという。
金寛鎮(キムグァンジン)国防相は二十日、国会で「電飾は宗教行事」と説明したが、韓国政府は今年三月の軍哨戒艦沈没事件を受け、北朝鮮への「心理戦」を再開しており、電飾もその一環。
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は二十日、「電飾は大型電光板による謀略心理戦の開始も遠くないことを示唆しており、北南間に新たな武力衝突を招く危険な妄動だ」と非難。国防省によると北朝鮮軍は愛妓峰の監視を強化している。
境界線付近での宣伝活動は二〇〇四年、北朝鮮の要請を受けた形の南北合意により、中断された。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010122202000030.html
クリスマスということで、『朝日』の記事;
去年はいろんなアーティストがクリスマス・アルバムを出したけれど、今年は管見の限り、マライア・キャリーのみ。上の記事で言及されている”All I Want for Christmas Is You”はそのMerry Christmas II Youにも収録されている。
マライアのXマス曲にヤギうっとり? 「乳増えた」英紙2010年12月22日10時34分
【ワシントン=勝田敏彦】クリスマスの定番ソングの一つ、マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」をヤギに聴かせたところ、乳量が増えたとの実験結果を、英紙デーリー・エクスプレスが報じた。科学的に立証された研究とはいえないが、クリスマス前の話題として米メディアも盛んに取り上げている。
記事によると、英中部ヨーク近郊の農場で、ヤギの乳搾りの際にラジオをかけたところ、ヤギたちがくつろいだ様子で、乳量が増えることに作業員が気づいた。試しにクリスマスもののCDを流すと、ヤギは特にマライア・キャリーの歌に強くひかれ、通常は1日当たり3リットルの乳量が、3.5リットルに増えたという。
記事は「作業員らは曲を聴き飽きたけど、ヤギには効き目がある」という農場経営者の話を引用している。
人間並みの扱いをすると家畜も喜ぶらしいことを示す実験はほかにもある。英ニューカッスル大のチームは2009年、乳牛に名前をつけて名前を呼ぶと乳量が増えた、との論文を専門誌に発表している。1頭ごとに「牛格」を認めることで牛たちも気分がよくなるらしい。
「プレゼントはいらないけど、あなたさえいればいい」といった内容の「恋人たちのクリスマス」は1994年の発表。日本でも人気が高い。
http://www.asahi.com/science/update/1222/TKY201012220107.html
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