「女性ラビ」

時事通信の記事;


ホロコースト後初の女性ラビ=「ユダヤ統合の象徴」に期待−ドイツ

 【ベルリン時事】ドイツで第2次大戦中のナチスによるホロコーストユダヤ人大虐殺)後、初めてとなる女性のラビ(ユダヤ教指導者)が任命された。ベルリンのシナゴーグユダヤ教礼拝所)で4日行われた就任式に出席したウルフ大統領は、「ユダヤ人社会がドイツに再び強く根付いたことを示した」と歓迎。ユダヤ教徒のドイツ社会への融合の象徴として、活躍が期待されている。
 ラビに就任したのはウクライナ出身のアリーナ・トライガーさん(31)。公共テレビZDFに「女性がラビになれるとは思わなかった。とても興奮している」と喜びを語った。ただ、ドイツのユダヤ人社会は保守的といわれ、信徒の反発を懸念する声もある。
 ドイツでは1935年にレギーナ・ヨーナスさんが世界初の女性ラビに就任した。しかし、ナチスによってアウシュビッツ強制収容所に送られ、44年に殺害された。(2010/11/06-14:30)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010110600185

この場合の「ラビ」というのはシナゴーグの責任者、仏教でいえば住職みたいなものでしょう。或いは、イスラームでいえばウラマー。ただ、「任命」という言葉遣いが正しいのかどうか。また、Wikipediaによれば、1972年に米国の改革派が女性に「ラビ」の資格を認定し、1985年には米国の保守派が女性に「ラビ」の資格を与えている。1935年に独逸で女性に「ラビ」資格を認定したのは改革派。
現代のユダヤ教には、大まかに正統派、保守派、改革派があるといわれるが、その教義的な違いはよくわからない。ただ、かなり以前に、改革派の中で(社会のメインストリームである)基督教に迎合して安息日を土曜日から日曜日に変えようとする動きがあるということを読んだことがある。そのときは、それは迎合しすぎで、そんなことしたら、原理主義的反動を容易に誘発してしまうよ、と思った。