羅馬への復帰

Riazat Butt, and John Hooper “Roman Catholic church to receive Anglicans” http://www.guardian.co.uk/world/2009/oct/20/roman-catholic-church-receives-anglicans
RACHEL DONADIO and LAURIE GOODSTEIN “Pope Sets Plan for Disaffected Anglicans to Join Catholics” http://www.nytimes.com/2009/10/21/world/europe/21pope.html


ベネディクト教皇は、アングリカン(英国国教会/聖光会)保守派をカトリックに受け入れる教令を公布した。アングリカンでは、20世紀末以来、女性やゲイの聖職者叙任や同性婚の祝福などの改革に反対する保守派とリベラル派の対立が激化している。例えば、全世界に50万人以上の信者を持つTraditional Anglican Community (TAC)は1991年にアングリカンから分派しているが、今回のヴァティカンからの〈招き〉を受け入れると見られている。それ以外にも、カトリックに合流する保守派は少なくないと予想されている。また、教区ごと羅馬に合流してしまうだろうというケースも。教皇の主任神学顧問であるWilliam Levada米国枢機卿によれば、カトリックに合流したアングリカンはアングリカン独自の典礼を保持することが認められ、その「司牧的ケア」は(必ずしもカトリックの司教ではない)アングリカンの高位聖職者に委ねられるという。これは既婚男子はカトリックの聖職者にはなれないため。


アングリカンについてはhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070422/1177265280で言及した。