黒い上海人、など

張愛玲「草炉餅」(in『重訪辺城』*1、pp.162-164)から;


上海五方雑処、土生土長的上海人反而少見。叫売吃食的倒都是純粋本地口音。有些土著出人意表地膚色全国最黒、至少在漢族内。而且黒中泛灰、與一般的紫膛色不同、倒比較像南太平洋関島等小島(Micronesian)與澳洲原住民的灰灰皮色。我以前進的中学、舎監是青浦人――青浦與黄浦対立、但是想必也在黄浦江辺――生得黒裏俏、女生背後她取的綽号就叫阿灰。她這同郷大概長年戸外工作、又更晒黒了。(pp.163-164)
さて、


石剣峰「“没有人可以写出張愛玲的中文”」『東方早報』2010年8月25日


張愛玲が英語で書いた自伝小説The Fall of PagodaThe Book of Change*2の中訳本『雷峰塔』と『易経』が趙丕慧の訳によって、台湾の皇冠出版社から9月6日に刊行される。趙丕慧は張愛玲の文体を模倣することなく、敢えて英語から「直訳」したという。

数日前にジュンパ・ラヒリの『その名にちなんで』を読了。この小説の真の主人公はゴーゴリ・ガングリーというよりも寧ろその母であるアシマなのではないかとも思った。この小説はアシマがゴーゴリを出産するところから始まり、彼女が印度に帰るところで終わる。また、『その名に因んで』はヴィジュアルであり、(いい意味で)表層的である。それはこの小説の殆どの部分が現在形で語られているということによる。

その名にちなんで (新潮文庫)

その名にちなんで (新潮文庫)