保生大帝

承前*1

福建では「保生大帝」という神が広く信仰されている。医療の神。連心豪、鄭志明『閩南民間信仰』によれば、「保生大帝」とはそもそも北宋の医師、呉夲のこと。太平興国4年(979年)に福建の「同安県積善里白礁社」に生まれ、景祐3年(1036年)5月、山に入って薬草を採集していたところ、崖から転落して亡くなる。享年58歳。死後地元の人たちが神として祀り始めた(p.171)。
厦門にて参拝した「保生大帝」を祀る廟。

厦門本島の「曽厝垵」という村にある「擁湖宮」。

鼓浪嶼島内厝澳の「種徳宮」。ここを管理するおじさんに、線香を上げるときは線香を自分の眉毛よりも上に捧げ持たなければならないと注意された。また、心の中で自分の住所を唱えるようにとも。そうすれば、神様が名簿を検索して願い事を聞いてくれる、と。