「モノレール」

松浦晋也「たそがれ未来のモノレール」http://wiredvision.jp/blog/matsuura/201002/201002221330.html


先ず「モノレール」の歴史について勉強になった;


モノレールの歴史は通常の鉄道と同じぐらいに古く、19世紀初頭には様々な方式が考案され、研究が始まっていた。大別して、線路にまたがる跨座式と線路にぶらさがる懸垂式がある──というようなことは今や常識だろう。それぞれ線路や車輪の材質、車体と線路の接触方法などで様々な細かい方式に別れる。

 世界初の旅客輸送モノレール路線は、ドイツ中部、デュッセルドルフ郊外のヴッパータールにある懸垂式路線で1900年に開業。現在も営業運転を行っている。日本では、第二次世界大戦前にもいくつかの営業路線の敷設計画があったがいずれも実現しなかった。1928年に大阪・天王寺公園で開催された大阪交通電気博覧会で、懸垂電車という名称で短期間運用を行ったのが日本初のモノレールである。

ただ、「モノレールは、かつて少年雑誌などの未来予想図の王様だった」というけど、私にはそういう記憶はない。私は所謂大阪万博世代といえるのだろうけど、モノレールは「未来」という感じはしなかった。既に東京モノレールも動いていたわけだし、モノレールは現在に割り込んできた新参者という感じだった。その頃、SFグラフィックの世界において、鉄道の〈未来形〉は既にリニアモーターカーだったと思う(リニアにはレールはないのだから、もはや鉄道[railway]とはいえないわけだが)。
大船のモノレールは「横浜ドリームランド」という名前とともに懐かしい。「横浜ドリームランド」も2002年まで存在していたのか。その閉園とともにモノレールの線路も撤去されたという。最後に松浦氏が1989年6月に撮影したモノレール線路の写真がある。中でも、モノレールの線路が2階建ての建売住宅の屋根を掠めている写真は(言葉の本義において)シュールレアルであるといえるだろう。それが既にないというのはいやはや惜しい、の一言。
モノレールとはレールが1本ということで、(ステレオに対する)モノラルと同じように古びた感じがするということはある。また、レールが2本、〈バイレール〉とはいわないな。