「決別」!?

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さんずいではなく、ごんべんを使って、訣別と書けよとは思うけれど。Oh, Henry*1による天木直人*2に対する「決別宣言」。天木が鳩山内閣に愛想を尽かしたと書いたこと*3に対する反応。天木直人については、或る時期に彼のユダヤ陰謀論への傾斜を感じ取って以来、あっち側の人間だと思っている。ただ、Oh, Henryが噛みついている文に関していえば、まあまともであろうと思う。何よりも、Oh, Henryは「今時、ゴミ売りあたりの新聞記事を真に受けるなんてとんでもないことである」と頭から決めつけるだけで、天木の疑問に説得的に答えようとはしていない。
さて、驚いたというか啓蒙されたのはコメント欄。「ゆりかりん」という人のコメントに答えて、Oh, Henry曰く、


経世会の元首相で謎の死を遂げている方が何人もいるのです。橋本氏は「米国債を売る」というだけでやられたのです。ですから敵(アメリカ)を欺くために味方(国民)を欺くこともあるかもしれません。今はとにかく民主党を立てて独立の方向へ進むことこそが求められるのです。天木氏の当事者意識のない発言にはうんざりさせられました。きっこさんも世界の構造を解っていないのでしょうね。オムライスが大躍進することなどありえません。
あの、「敵(アメリカ)を欺くために味方(国民)を欺くこともあるかもしれません」だよ。これは太字で強調しておかなければならない。Oh, Henryがいいたいのはどういうことかと推測すると、「国民」は〈白紙委任〉しろということだ。欺かれたと思っても、それは「敵(アメリカ)を欺くために味方(国民)を欺」いているだけなのだから、その〈大御心〉を推察して、その疑念を封殺しなければならない。そうしないものは敵の手先であるということになる。
さて、政治というのは妥協の別名であるいっていいだろう。だからこそ、妥協における節操、また妥協を巡る説明責任が問題になる。しかし、Oh, Henry的なロジックにおいては、どのような無節操も正当化されるし、説明責任を問うこと自体が敵の手先となってしまう。でも、例えばスターリンヒトラーと不可侵条約を結んだときとか、多くの左翼がこうやって認知的不協和を解消し、自らを〈党〉に隷属させることによって、自我崩壊から自己を守ってきたんだよな。
それから、藤田幸久の思考が鳩山政権に流れる反米思想を反映しているというWashington Postの主張*4は、Oh, Henryにとっては言いがかりどころか〈真実〉だということになるけど、それでいいの?
あと注目したのは、Oh, Henryの

トッペイさん マスゴミのいい加減な情報を元に憶測で書かれているのですからまったく腹がたちました。もうどんどん化けの皮が剥がれた言論人が生まれています。私が重要視していいるのは・・
副島隆彦
植草一秀
リチャード・コシミズ
山崎行太郎
・あべよしひろ氏
・山崎康彦氏  です。
という発言。アレな名前が並べられているけれど、「あべよしひろ」って誰?