『グリーン・デスティニー』とオリエンタリズム(メモ)

李欧梵「銀幕上的文化圧抑――従《断背山》到《臥虎蔵龍》」(in『看電影』*1、pp.20-26)


上記のテクストの主題とは直接関係ないのだが、李安の『グリーン・デスティニー(臥虎蔵龍/Crouching Tiger, Hidden Dragon)』の香港での評判において、李安は「中国武侠小説」を根本的に理解しておらず、『グリーン・デスティニー』は「外国人」(非中国人)向けの「オリエンタリズム」商品であるという評があることを知る(p.20)。
グリーン・デスティニー』が香港で受けなかった理由について、李氏は「可惜香港観衆看慣了特技鏡頭和李連杰的真功夫之後、対於本片中的武打場面已経看得不過癮了、而熟読武侠小説的人又会感到片中的点穴、運気、推拿、吐納等内功外功的表現太過浅薄;毒針、迷香和暗器也不夠刺激;甚至片中不少向港片致敬的鏡頭(如用筷子暗器)、反而因為熟悉而不稀奇了」とも述べている(p.25)。