http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/081116/stt0811160220000-n1.htm(via http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20081116)
阿比留瑠比の文章。911陰謀論には冷ややかな目線を送っていたにも拘わらず*1、結局は彼は(さらにはそのネタ元たる安倍晋三も)ベンジャミン・フルフォードとか藤田幸久とかとは潜在的なお友達だったという話か。
それにしても、この手の陰謀理論というのはありふれており、特に全体主義な人たちの常套手段といっていいだろう。ワシントン、ホワイト・ハウスがアカに乗っ取られていると煽ったのはジョセフ・マッカーシーだった*2。また、中国の文化大革命でも〈国民党特務〉という濡れ衣で迫害された幹部は少なくなかった。また、スターリンの蘇聯でも多くの共産党幹部が独逸のスパイとか日本のスパイという濡れ衣で銃殺されたり、シベリアに送られたりした。阿比留瑠比、安倍晋三、またこの手の理論の大御所である渡部昇一や中川八洋*3の思考が上記のパターンを正確になぞっていることは明らかであろう。
取り敢えず、マッカーシズムについては、既に古典的ともいえるローヴィアの『マッカーシズム』をマークしておく。

- 作者: リチャード・H.ロービア,Richard H. Rovere,宮地健次郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1984/01/17
- メディア: 文庫
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