中韓文化摩擦色々

承前*1


韓国が歴史をパクった?!報道はデマと大使が反論―韓国
2008年8月17日、北京市で辛正承駐中国韓国大使は中国各紙が報じた「韓国紙・朝鮮日報孫文は韓国人と報道」とのニュースはデマに属するものと発言した。18日、中国新聞社が伝えた。

7月31日、中国紙・新快報は「朝鮮日報革命の父孫文は韓国人と報道」との記事を掲載、大きな騒ぎを呼んだ。多くのネットユーザーが韓国が歴史をパクったと激怒、怒りを示す書き込みが数万件もあったという。しかし、この報道は完全な誤報であり、朝鮮日報はそのような記事を掲載しておらず、また記事中にコメントが引用された成均館大学歴史学科の朴芬慶教授も実在していないという。このほかにも韓国紙・東亜日報が「火薬、羅針盤、紙、活版印刷の四大発明は韓国人が発明したもの」と報道したとのデマも流れている。

辛大使は「明らかに事実とは異なる報道だが、すでに広まり多くの中国人を傷つけた」と指摘、ただし「2億人のユーザーを抱える中国ネット界に個別に真実を伝えることは難しい」と訴え、両国ネットユーザーが事実に基づいて情報交換するよう求めた。(翻訳・編集/KT)
2008-08-19 12:21:12 配信
http://www.recordchina.co.jp/group/g22981.html

これは以下の報道を受けてのこと;

また出た韓国起源説!「中国革命の父孫文は朝鮮血統?―中国
2008年7月31日、韓国の成均館大学歴史学部の教授が、「中国革命の父」と呼ばれる孫文(そんぶん)に関する研究結果を発表し、孫文朝鮮民族の血統を持っていると主張した。韓国・朝鮮日報の報道を新快報が伝えた。

教授によると、これは孫文家系図と、中国人の氏名に関する古書を研究した結果、導き出された説だという。紀元前1000年ごろ、朝鮮半島の最南端(現在の済州島付近)に居住していた古代朝鮮人が、中国・周朝のために出兵した際、その功績を認められて周の創始者・文王から「孫(現在の河南省宜陽県付近)」という土地を与えられ、その領主となった男が「孫伯」と名乗ったのが「孫氏」のはじまりであり、つまりは朝鮮人なのだという。孫家の家系図「翠亨孫氏家譜」にも「孫伯以来、周朝の大官となった一族は、その領土名から孫氏を名乗るようになった」と記載されており、孫氏の起源はまぎれもなく古代朝鮮人にあるという。

孫文(1866〜1925年)は、中国人が一心に尊敬を寄せる偉人である。清朝を打倒して辛亥革命を起こし中華民国の初代大総統に就任、近代中国への扉を開いた。その功労から、台湾では「国父」とも呼ばれている。さらに、「革命未だならず」という言葉を遺したことでも知られている。教授は、孫文の出生地である広東省に赴き、調査を行ったところ、孫家一族の生活様式には明らかに朝鮮文化の色彩が見られ、一族が遺した文書中からも、朝鮮文字を用いた外来文字が多用されており、これらが、孫文の血統が朝鮮系であることを示す重要な根拠になっているという。

韓国ではこれまでに、本来、中国起源とされてきたさまざまな人物や事象を「韓国起源」と主張してきた。古代の美女・西施(せいし)や毛沢東NBA選手のヤオ・ミン(姚明)はいずれも朝鮮系の血統をもっており、漢方医学端午の節句韓国が起源であると主張している。さらに、仏教の創始者・釈迦はインド人ではなく、韓国人であるという説まで飛び出しているという。(翻訳・編集/愛玉)
2008-07-31 22:45:53 配信
http://www.recordchina.co.jp/group/g22237.html

あと、幾つかをメモしておく。

伝統の八卦図は韓国旗のパクリ?!ネットユーザーに怒り広がる―中国
2008年7月28日、人気ポータルサイト・網易の掲示板で「韓国ネットユーザーが中国の八卦図は韓国国旗のパクリと批判」との文章が発表され、大きな話題となっている。

同書き込みによると、韓国の教育では国旗誕生の物語は次のようになっている。1882年、国王の命を受けて訪日した朴泳孝が国家代表として国旗は不可欠と考え、伝統的な大極図をモチーフに作ったのが現在の国旗・太極旗だという。その後、発掘された古代の梵鐘からも大極図が発見され、大極図は朝鮮民族の英知の結晶と喧伝されているが、その誇るべき梵鐘はいまだ公開されていないという。

一方で中国の史書によれば、太極旗誕生の物語は異なる展開を見せる。朴泳孝が出発前に清朝政府に中国の五爪龍旗の使用を打診したところ、清朝は「潘属国は四爪龍旗の使用しか認められない」として要請を拒否した。この時、中国の使節・馬建忠は中国伝統の大極八卦旗を国旗として使用することを勧め、朝鮮政府も受け入れた。これが太極旗の始まりだという。

投稿者は「ここ数十年間の経済発展だけで朝鮮民族が世界の尊敬を勝ち得るのに十分ではないか」と指摘し、他国の歴史と文化を盗用して恥をかくことはないと批判している。

韓国の端午の祭り「江陵端午祭」が世界無形文化遺産に登録されて以来、中韓の文化をめぐる争いは激化している。孔子、漢字、風水、漢方などの中国文化を韓国人が自国起源だとしてパクろうとしているとの風説がネットに広がり、中国ネットユーザーの反韓国感情が高まっている。(翻訳・編集/KT)

※朴泳孝の訪日年を1982年から1882年に訂正しました。
2008-07-30 12:41:29 配信
http://www.recordchina.co.jp/group/g22170.html


今度は「風水」を世界遺産登録!?韓国の“略奪”に市民の怒りあらわ―中国
2007年12月17日、新快報は韓国が2008年までに風水の世界遺産申請準備活動を完了すると報道した。中国では庶民の文化である風水だが、韓国は国家指導者までも風水を重視しており、国家が一丸となって登録活動を推進しているため、その成功の可能性は高いと危機感をあらわにしている。

同紙によると、韓国では風水はあらゆる場所で活用されているという。盧武鉉大統領の遷都計画では数百人の風水師が動員され、遷都候補地を探した。潘基文国連事務総長が就任した後、この偉大な人物の背景を探るため2000人の風水師が調査にあたったところ、実家の両翼に高い山がそびえており、風水でいうところの“仙鶴展翅”の地形であることが明らかとなったという。

また、サッカーの中国五輪代表チームと韓国五輪代表チームが湖南省長沙市で試合をした時、韓国代表は風水に優れた郊外に宿泊するなど、さまざまな場所で風水は活用されている。現在、国立中央博物館が主催する風水研究の国家プロジェクトが進められており、世界遺産登録の可能性は高いという。

2005年、韓国は江陵端午祭の世界無形文化遺産の登録に成功、中国文化の“略奪”に多くの中国人は衝撃を受けた。その後、漢字・風水の起源が韓国と主張されているとの風聞が広まり、多くの市民は「これ以上韓国の“パクリ”を許すな!」と怒りの声を上げている。

先日、レコードチャイナでは「韓国の漢字世界遺産登録運動は誤報」との韓国紙の報道を伝えた。今回の風水問題も中国の過剰反応との意見もあるが、韓国との文化摩擦が激化する中国の現状を伝える報道と言えそうだ。(翻訳・編集/KT)
2007-12-17 15:42:37 配信
http://www.recordchina.co.jp/group/g13754.html


エッ!「漢字は中国起源」じゃないの?韓国の“文化略奪”?に反発強まる―中国
2007年12月12日、新快報は「文化をめぐる中韓の戦い」と題した連載を開始した。近年繰り返される文化起源世界遺産申請をめぐる争いを取り上げているが、特に近年韓国の一部学者が主張している「漢字韓国起源説」に注目している。

近年、韓国では「中国文化が実は韓国起源だ」との主張が相次いで発表されている。儒教の始祖である孔子や古代の美女・西施、中国医学の名著「本草綱目」の著者・李自珍はみな朝鮮人で、そればかりか漢方・風水などの中国文化も半島起源だという。これらの韓国起源説はたんなる主張で終わらず、国際連合教育科学文化機関ユネスコ)に世界遺産として登録しようとする動きも見せていると中国では警戒されている。実際、韓国の「江陵端午祭」が世界無形文化遺産に登録されたことは中国に大きな衝撃を与えた。

今、特に注目を集めているのが「漢字韓国起源説」。去年10月10日、朝鮮日報は韓国ソウル大学の朴正秀教授による「漢字は朝鮮民族が発明した」との学説を紹介した。同教授は半島で生まれた漢字が大陸に持ち込まれ、現在の中国文化を形成したと主張し、韓国政府に漢字の復興と世界遺産申請とを求めているという。

先日、国際先駆導報は「あまり好きではない国」とのアンケート調査1位に韓国が選ばれたと報道したが、ネット掲示板を中心に韓国の「中国文化略奪」ともいえそうな動きに反発が強まっている。(翻訳・編集/KT)
2007-12-13 13:32:44 配信
http://www.recordchina.co.jp/group/g13645.html

勿論、杜維明が言っているように、「韓国で孔子屈原が韓国人だとか印刷術が韓国で発明されたとか言っているのはごく少数であり、周縁的な意見なのだ」ということは念頭に置いておくべきだろう。ただ、日本では都合の悪いものを外部化する傾向(例えば〈在日〉認定)が顕著なのに対して、自分たちがオリジンと何でも取り込んでしまうところが韓国流なのか。日本でも基督が青森で死んだという話が捏造されているし*2、また楊貴妃が日本で死んだという話もあるみたい。日本が韓国に対抗するには、「古代ユダヤ王国」の首都は四国にあった*3を持ち出すしかないか。因みに、上の記事で言及されているお釈迦様=朝鮮人説だが、中国にも老子が印度に渡ってお釈迦様になったという「老子化胡」説というのがあった*4
ところで、上の記事が中国における情報源として依拠している『新快報』という新聞*5広東省で発行されている新聞であるらしい。
また、「端午」を巡る中国と韓国の軋轢についてはhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060602/1149270191も参照されたい。韓国の歴史教科書を巡る中国における反応を巡っては、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070227/1172541762で言及している。