また譚盾が聴きたくなって

http://d.hatena.ne.jp/Romance/20080628#p1
http://d.hatena.ne.jp/Geheimagent/20080321/p2
http://d.hatena.ne.jp/Geheimagent/20080322/p2


クラシックのライヴにおける「マナー」問題はhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070319/1174281942で採り上げたことがある。そこでも書いたけれど、(狭い意味での)「クラシック」というジャンルの問題、特にそこで制度化された集中的聴取(concentrated listening)という態度と関係があるといえる。(狭い意味での)「クラシック」というのは厳密に音楽/非音楽の区別をし、後者の排除を徹底しようとする傾向にある。まあ、Romanceさんの気持ちも理解できるけれど、「クラシック」のコンサートでは音を立てるのはよくないといえる。それは文化の尊重という意味で。クラシックのコンサートというのはそもそもそういうものなのだ。お能を観る作法と歌舞伎を観る作法が違うのと同じである。また、こういうことをいうとクラシック・ファンに顰蹙を買うのではないかと懼れるが、クラシックというのは、例えばジャズのような普遍性は持たず、所詮は近代ヨーロッパのブルジョワジー(及び社会主義官僚)の民俗音楽なのではないかと思う。だからこそ、その文化は尊重しなければならない。
ところで、譚盾の「紙楽」ではオーケストラが譜面を捲る音も曲に組み込まれている*1