グローバル商品としての「陰謀理論」

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070930/1191131395に対するブックマークのコメントで、「外国メディアを多く読む、歴史を学ぶなど免疫を付ける方法はある」というのがあった*1。たしかにそれはそうだと思う。しかし、多くの「陰謀理論」がドメスティックな市場しか持たない一方、老舗のユダヤ陰謀論しても昨今流行の9/11陰謀論にしても、外国産であり、グローバル商品であるといえるだろう。「きくちゆみ」の名前を挙げたのだけれど、そのようなグローバル商品としての「陰謀理論」の場合、却って語学に秀でて、「外国メディアを多く読む」人が「陰謀理論」の輸入総代理店になってしまうということはあるのだろう。問題は寧ろ哲学的な準位に存しているのではないかと思う。以前にも書いたように、「陰謀理論」は主体の理論である。ところで、現代思想/現代哲学においては、繰り返し繰り返し主体(或いは主権)を殺してきた。しかし、それにも拘わらず、主体(主権)の崇拝、主体(主権)への欲望は止まない。何故かくも執拗に主体(主権)が欲望されるのかということは思考されるべき重要な主題となる。
なお、9/11陰謀論に関しては、http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=20072261&comm_id=70043を参考にされたい。