加藤祐三編『近代日本と東アジア 国際交流再考』筑摩書房、1995
- 作者: 加藤祐三
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1995/07
- メディア: (B)
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旅行中に読了する。
1994年に横浜で開催された横浜市海外交流協会(ヨーク)主催のシンポジウム「近代日本と東アジア」を基にした論文集。
副題の「国際交流再考」であるが、川勝平太氏との対談における加藤氏の
はじめに(加藤祐三)
I近代世界をどう考えるか
第1章 近代国際政治の成立と崩壊(加藤祐三)
第2章 近代における東アジア地域秩序の再構築(金鳳珍)
II東アジアにおける知の交流
第3章 近代文明と儒教――福沢諭吉の中国観(區建英)
第4章 留学ブームと思想的開国――二〇世紀初頭の中国人日本留学生(佐藤慎一)
第5章 植民地教育と日本語文法の成立(石剛)
IIIアジア都市の近代
第6章 都市の「中国性」(村松伸)
第7章 幕末・明治前期の横浜と東京――建築と都市を読む(初田亨)
第8章 ソウルの建築――植民地化と近代化(橋谷弘)あとがき(加藤祐三)
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という発言と関係あるか。
歴史的にみても、横浜に外国人居留地が置かれていた時期(一八五九年から一八七九年まで)の外国人居留民のうちで最大多数は中国人だった。六割以上が中国人で、欧米系は四割以下です。それがいま、形としては中華街として残っています。外から見たときに、横浜の対外交流は、おっしゃられたように欧米が中心であって、その裏側に中国人がいたと理解してきた。事実と見方・感じ方の間に差があります。われわれの認識ギャップです。(p.236)