誰も見ない

『朝日』の記事;


男性なのに、戸籍には20年間「長女」 山形市が謝罪
2007年02月15日06時30分

 本籍地が山形市で、東京都内に住む男性(20)が、戸籍に「長女」と記載されていたことが14日、分かった。男性には「長女」の姉(23)がいる。父親(56)の抗議を受けた山形市は「単純ミスだった」と謝罪した。

 父親によると、大阪府に住む長女が12日、旅券取得のために取り寄せた戸籍謄本に、弟も「長女」と記載されているのを見て気づいた。

 父親の問い合わせで山形市が調べたところ、出生届を受けて戸籍を作る際に間違えたとしか考えられないという。記載にあたっては出生届と照合して確認するが、不十分だったらしい。市は「申し訳ない」と謝った。

 長男は、戸籍と同時に作る住民票では、続き柄は「子」で性別が「男」となっていた。また、97年に取得した旅券も「男」。旅券を取るには戸籍と住民票の提出が求められる。申請を受け付けた山形県は「通常は住民票と戸籍の性別が違う申請を受理することはないのだが」と首をひねる。

 今回のように市側の明らかな誤りであっても、戸籍法上、訂正線が引かれるだけで「長女」の記載は残る。このため、父親は市と訂正方法を話し合うという。
http://www.asahi.com/national/update/0215/TKY200702140366.html

結局、「戸籍謄本」の具体的な記載は誰も見ないし、ただ「戸籍謄本」を出すという形式が重要なのであろう。山形市のいい加減さは非難されるべきではなく、消極的に擁護されるべきだろうと思う。問題がシリアスになるのは国際結婚しようとするときか。但し、同性婚を認めている国であれば問題ないか。ところで、この男性が将来結婚すれば、法律上世帯が別になるので、新しく戸籍が作られるわけだが、その時でも何某の長女長男として出生し云々という記述になるのかどうかはわからない。