外国映画

 ZHANG Liuhao
“More international films to be imported”
Shanghai Daily 12 January 2006


 中国は2006年に260本の外国映画を輸入するという。目的は「文化」関係の家計支出を上昇させるため。因みに、2005年の輸入本数は212、2004年は170。
 はっきり言って、中国では映画は高い娯楽である。日本の1800円というのも、国際的にはすごく高いと思っていたが、一般的な物価水準からすれば、中国の映画入場料は日本の比ではないと思う*1。今日から公開される『キング・コング(金剛)』は通常よりも10元高い90元でいくそうだ。都心の映画館は所謂シネコン形式になっているので、スクリーンが小さく、場内も狭苦しく感じる。まあ、日本の郊外にあるシネコンも、日比谷や有楽町の真っ当な映画館と同じ入場料を取っているわけだが。それから、高い入場料とともに不思議なのは、映画がまだかかっている最中なのに、DVD(勿論、正規版。海賊版はもっと早い)がリリースされていることで、またその値段が映画館と比べて格安なのである(海賊版はもっと格安)。高い映画館入場料と安いDVDの早期のリリースというのは相互に補完し合っているのだろうか。
 上の記事だが、タイトルに反して、「文化産業」についてのblue paperが出ましたという話で、外国映画輸入の話はその一部にすぎないが、あとは、中国人の文化関連支出の半分は教育費によって占められているということ。現在の中国における出版物の70〜80%は”textbooks or other educational materials”であり、それなくしては、「どの出版社も中国で生き残ることはできない」とされていること。

*1:但し、時間帯によって料金には格差があり、例えば最終回などは幾分安くなっている。