「中間報告」

承前*1

『ハフィントン・ポスト』(『朝日新聞』)の記事;


2018年06月29日 14時37分 JST | 更新 42分前
悪質タックル「内田前監督らの指示」を認定 日大第三者
指示がなかったことにしようとする「不当な介入」も認定

朝日新聞社提供

日大第三者委、内田前監督らの指示認定 悪質タックル

 日本大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、日大が原因究明に向けて設置した第三者委員会が、悪質タックルは同部の内田正人前監督と井上奨前コーチの指示によるものだと認定したことが分かった。29日午後2時から東京都内で記者会見を開き、中間報告をする。

 中間報告では他に、一部の日大関係者が選手に対し、監督やコーチからの指示はなかったことにしようと「不当な介入」を行ったとも認定した。内田前監督と井上前コーチについては、「不自然な弁解を繰り返し、自らの責任を免れ選手に責任を押しつけようとしている。その姿勢も、極めて悪質である」と非難している。

 アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦(5月6日、東京)で、日大の選手が関学大の選手に悪質なタックルをして負傷させた問題で、日大の第三者委員会の中間報告が29日にあった。報告の骨子の主な内容は次の通り。



 ■中間発表の骨子の主な内容

・ルールを逸脱した極めて危険なタックルは、(前監督の)内田正人氏と(前コーチの)井上奨氏の指示で行われた

・試合直後のミーティングや記者会見で、内田氏が自らの責任を認めるような発言をする一方、事情聴取では井上氏とともに不自然な弁解を繰り返し、自らの責任を免れ、(当該)選手に責任を押しつけようとしている

・事件発生後、一部の日大関係者より、(タックルをした)当該選手に責任を押しつけ、監督コーチの指示はなかったことにしようとする不当な介入が行われた

朝日新聞デジタル 2018年06月29日 14時00分)
https://www.huffingtonpost.jp/2018/06/29/nichidai-americanfootball_a_23470810/

See also
瀬谷健介*2「日大アメフト問題で悪質タックルの指示を認定 「指導者の資質が決定的に欠けている」」https://www.buzzfeed.com/jp/kensukeseya/nichidai3


この記事によると、「第三者委員会は7月下旬をめどに日大のガバナンス体制と再発防止対策などを踏まえた最終報告をする予定だ」。

*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180515/1526402283 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180517/1526526344 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180518/1526605124 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180520/1526830731 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180521/1526870676 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180522/1526951457 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180523/1527042148 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180524/1527126099 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180524/1527139574 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180525/1527213239 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180525/1527235507 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180526/1527301904 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180527/1527395126 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180529/1527606338 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180530/1527650525 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180601/1527853486 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180602/1527961419 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180604/1528124480 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180607/1528386339 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180614/1528940243 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180618/1529341695 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180626/1529992292

*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20161109/1478709983 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20161127/1480233348 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170528/1495993758 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170914/1505409099 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180131/1517419724 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180209/1518136585 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180212/1518399811 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180218/1518914252 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180311/1520789627 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180320/1521545409 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180409/1523239543 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180411/1523409334 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180509/1525807615 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180526/1527301904 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180620/1529461445

戦闘と戦争問題?

承前*1

World Cup 2018: Japan go through but final group game ends in 'mind-boggling farce'” https://www.bbc.com/sport/football/44649668
関根和弘「日本の「時間稼ぎ」パス回しに会場からは大ブーイング(ワールドカップポーランド戦)」https://www.huffingtonpost.jp/2018/06/28/japan-go-to-final-tournament_a_23470414/
南麻理江「ブーイング受けながらも決勝T進出を決めた日本代表。西野監督や選手たちのコメントは? 《ワールドカップ》」https://www.huffingtonpost.jp/2018/06/28/wcup-comment_a_23470394/
下司佳代子、疋田多揚、河原田慎一「「あぜん」「ギリギリの判断」日本の戦いぶりに各国」https://www.asahi.com/articles/ASL6Y231FL6YUHBI004.html
西野監督の采配に賛否「素直に喜べない」「すごい決断」」https://www.asahi.com/articles/ASL6Y1R7FL6YUTIL001.html


まあ、西野朗監督は、戦術的にではなく「戦略的」に振る舞ったわけだ。それを卑怯といったような通俗道徳的なタームで批評してはならない。戦闘(battle)か戦争(war)かという問題。戦争において重要なのは、個々の戦闘に勝ったか負けたかということよりも戦争が終わったときに戦勝国の側に座っているのか敗戦国の側に座っているのかの方だということ。例えば、仏蘭西第一次世界大戦でも第二次大戦でも戦闘では負けているにも拘らず、戦争には勝っているのだった。しかし、問題はそれだけではない。美学的問題といったらいいのだろうか。「ブーイング」の多くは「パス回し」が美しくないと感じられたからだろう。そこでは、さらにスポーツのテロスにも関係する問題が提起される筈だ。アスリートの仕事とは何か。勝負なのか、それとも美しくて卓越したパフォーマンスを呈示することのなのか。或いは、この2つが齟齬を来したとき、どちらを優先させなければいけないのか。

「時宗」で

J-CASTニュース』の記事;


寺院ツイッターで「ヘイト投稿」 総本山「到底許されることではない」とお詫び

2018年6月28日 18時38分 J-CASTニュース


浄土教の一宗派である「時宗」の総本山が2018年6月27日、宗内寺院の教師がインターネット上で差別発言をしていたとして、実務トップにあたる宗務総長の名義で謝罪文を発表した。

問題となったのは、神奈川県鎌倉市にある光照寺副住職のツイートだ。5月29日の投稿で、韓国業者が絡むトラブルに関連して、「懲らしめてください」などと主張したことに、インターネット上で批判が寄せられていた。


当初、批判に反論
 
不適切投稿があったのは、「光照寺」(@ippen_jishu)というアカウント。運営していたのは同寺院の副住職で、少なくとも14年頃から寺の公式ツイッターのような形で情報発信を続けていた。

 
問題のツイートは18年5月29日のもの。愛犬の写真を韓国のグッズ業者に無断利用されたと訴えるユーザーの投稿を紹介しながら、「韓国人」について「こんなことしているから(略)嫌われるんですよ」などと主張。さらに続けて、「嫌いな人減らしたかったらこの原因作ってる韓国人を懲らしめてください」とも書き込んでいた。

 
こうした投稿が問題視され、ネット上には「どストレートな人種民族差別発言」「これはヘイトスピーチではないでしょうか」などの批判が相次ぐことに。だが、こうした意見にも副住職は、「怒ることが間違いである。と言う事ですか?」などと反論していた。

こうした投稿は今回が初めてではなく、2014年にも複数の同種投稿が確認できる。

光照寺は、時宗総本山遊行寺(神奈川県藤沢市)の末寺にあたる。

「宗派を代表しお詫び申し上げます」
 
こうした差別投稿について、時宗側は今回、6月27日に公式サイト上で謝罪文を発表した。宗務総長・桑原弘善氏の名義で、まず「このたび、宗内寺院の一教師がインターネット上において差別的な発言をしていることが判明しました」と説明。その上で、

「この事実に対して時宗として遺憾の意を表するとともに、名誉を傷つけられた方々に対し、宗派を代表しお詫び申し上げます。また、今後、同様なことが絶対に起きないように、注意喚起はもちろんのこと、時宗教師全体の意識強化に努めて参ります」
とお詫びしている。

 
時宗教務部の担当者は28日、J-CASTニュースの取材に対し、「本日、光照寺の副住職を呼び出し、投稿のような考えを持っていることは到底許されることではないと、強く指導をしました」と説明。このとき、副住職は反省した様子で、

「もうツイッターはやめる」
と話していたという。実際、すでに光照寺ツイッターは、非公開設定の「鍵付き」アカウントとなっている(28日夕現在)。

また、その場で差別的なツイートをした理由を副住職に聞き出したところ、本人は「日本で作られた絵を韓国の業者が盗用したことに反感を抱き、あのような批判を書いた」と釈明したという。なお、今後の対応について教務部の担当者は、

「本人には謝罪文を提出するよう命じました。その内容によっては、審査委員会に申告し、除名などより重い処分を下す可能性もあります」
と話していた。
http://news.livedoor.com/article/detail/14933462/

宗務総長の「お詫び」は


桑原弘善「インターネット上における差別発言に対するお詫び」http://www.jishu.or.jp/wp/wp-content/uploads/2018/06/dba06ca5f1c39d15cf4ec0b18040f640.pdf


時宗*1というのは、日本の仏教宗派の中でもマイナーな存在だけど、こういうことで名前が上がってしまうとは!

予告通り

承前*1

TBSの報道;


六本木の名物書店が閉店、1980年からの歴史に幕


 都内の繁華街・六本木の中心部でおよそ40年間営業を続け、独自の品揃えで人気を集めた「青山ブックセンター六本木店」が25日、閉店しました。

 1980年に開店した「青山ブックセンター六本木店」。美術、デザイン関係の専門書を数多く取りそろえるなど、一般的な書店とは一線を画した独自の店作りに加え、朝5時までの「深夜営業」が人気を集めました。しかし、東日本大震災以降に深夜営業を中止したことや、専門書の売れ行きが落ちたことなどから売上げが伸び悩んでいたということです。

 「デザイン系とか写真系の本を買うときに利用していた」(最終日に来店した人)

 「他の書店と違って足を運ぶ度に発見がある。インプットするために来るみたいな場所」(最終日に来店した人)

 「文化の遊び場というか、知識の遊び場みたいなものは減らない方がいいなというのは切実に思う」(最終日に来店した人)

 若者の活字離れやネット通販の普及により“まちの書店”の苦境が続くなか、名物書店がまたひとつ、惜しまれながら姿を消しました。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3405811.htm?1530236461660

ところで、ABCがなくなると、六本木で本を買おうとすると、六本木ヒルズの方まで歩いていかなければならなくなるのか。
このニュースは或るblogのエントリーで知ったのだが*2、それを読んで、六本木にあったWAVEの記憶も喚起されてしまった*3。また、「シネ・ヴィヴァン」のことも*4。唐突なようだけど、都市社会の歴史というのは共有された場所(トポス)の記憶の集積ということなのだろう。記憶の共有が途切れたとき、その都市は行政上の同一性を保っていたとしても、まったく別の都市になってしまうのだろうと、凄く凡庸なことを考えてしまった。

中抜け

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180624/1529805997に対して、


白クマ 2018/06/24 23:12

非常に大雑把ですが鉄分の多い人々の間では、阪急(特に神戸線)は東急(特に東横線)に、阪神京急に比肩というか重なるという意見が多いと聞きました。もちろん様々な異論はあるとは思いますが、どちらも知っている小生からすると、沿線や乗客の雰囲気を含めていい線いってるのではないかと思えます。
(後略)
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180624/1529805997#c1529849557

何となく肯いてしまいます。住宅街と工業地帯。
ところで、京浜急行は最近では専ら羽田空港に行く電車という感じなのですが、都営地下鉄浅草線を介して繋がっている京成沿線で育った人間にとって、京浜急行というと、千葉県の内陸部と神奈川県の三浦半島を繋ぐというイメージが強くて、その中間の川崎市横浜市というのは(川崎大師*1とかはあるものの)かなり印象は薄かったです。実際、横浜や川崎方面に行くときに京急を使ったという記憶は殆どありません。
ところで、品川駅周辺に関わる人にとって、京急というと、あの(殆ど)開かずの踏切以外の何物でもないでしょう。
なお、「東横線」ですが、私にとっては、地下鉄日比谷線の延長というイメージが強く、渋谷から乗って代官山の辺りを通ると、何時も何かしらの新鮮性を感じてしまいます。

何処から歩いてきたのか

朝日新聞』の記事;


農地にエミューが出現? 住民が発見して捕獲
2018年6月29日12時32分


 29日午前8時半ごろ、佐賀県神埼市城原の農地に、大型鳥の「エミュー」とみられる生き物がいるところを近所の住民が発見した。県や同市の職員らが集まり、午前11時半ごろまでに捕獲した。だが、衰弱やけがのため、動かなくなった。すでに弱っており、死んだとみられる。

 エミューは豪州原産の鳥で飛べない。
https://www.asahi.com/articles/ASL6Y3QHWL6YTTHB007.html

何処から歩いてきたのか。エミュは泳げるのか。濠太剌利から泳いで九州に上陸して、遂に力尽きた、というわけはないか。
「すでに弱っており、死んだとみられる」という表現が凄いと思った。人間の場合もそうだけど、獣医が心臓の鼓動とか脈拍とかをチェックして、「死」を確認するんじゃないの? 
さて、2016年6月に米国カリフォルニア州墨西哥との国境附近で野火が起こったが、その際、多くのエミュが野火から逃げているところが確認されている。1990年代に、サン・ディエゴではエミュ飼育のブームが起き、牧場が乱立した。野火から逃げていたエミュはその名残だという*1
濠太剌利系の動物としては、2009年に宮城県大崎市岩出山にカンガルーが出現しているという噂が立ったのだが*2、その後どうなったのか、噂のそもそもの真偽も含めて、全くわからない。