「えのぐの森」

10月2日。










堀由樹子「えのぐの森」*1千葉市美術館*2千葉市中央3丁目。


今回は、千葉市で育ち、現在も市内にアトリエを構える画家の堀由樹子さんをお迎えします。堀さんはこれまで、日常の身近なところで目にする植物や自然の姿をモチーフに、具象とも抽象ともつかない描き方で、独特の風景画を制作してきました。この夏のプロジェクトでは、美術館の中に、のびのびとしたドローイングで風景を描き出します。来場者は絵の具の中に飛び込むように、つくりだされた風景=空間を体感し、画材の瑞々しく豊かな色彩と手触りを味わいながら、そこに新しい動きや表情を加えてゆくことになります。アーティストと来場者のやりとりによって、植物や森の生き物たちが姿を現し、生命力に溢れた「えのぐの森」が生い茂ってゆく様子をお楽しみください。

アーティストからのメッセージ


いつもの森では、ざわざわと揺れる枝。うつろう光と影。ふわりとよぎる蝶。
絡まって伸びるつる草。葉陰の小さな虫。湿った土の中にはきっと無数の微生物がうごめく。ガサガサと落葉をつつく鳩。
その中で、木々のすきまがつくる形と色をスケッチブックの四角で切り取る。

この夏は、鳥が落とした種から芽が出てつるがぐんぐん伸びてゆくみたいに、子どもアトリエにみなさんの手による不思議な色と形の「はっぱ」をもりもりと繁らせましょう。
いきものの気配の詰まった森をつくるお手伝いにきてください。