A half century after

アポロ11号月着陸否定論*1についての記事を 2本読んだ。何故今頃になってこんな陰謀理論への関心が高まっているのかと一瞬思ったのだけど、今年はアポロ11号月着陸の50周年だったのだということを思い出した。それと関係あるわけね。
毎日新聞』の記事;


アポロの月着陸は捏造だった? 「はやぶさ」元広報担当が斬る
7/12(金) 9:45配信 毎日新聞


 アポロ11号による人類初の月着陸から50年にちなむイベント「アポロ月着陸捏造(ねつぞう)疑惑を斬る!~月探査新時代を前に」が8日、東京都千代田区一ツ橋の毎日メディアカフェで開かれ、寺薗淳也・会津大准教授が講演した。

 寺薗さんは月や惑星探査の情報を掲載するウェブサイト「月探査情報ステーション」を運営し、小惑星探査機「はやぶさ*2では広報を担当した。

 「月着陸はうそ。映像は米国内で撮影された」との捏造説がある。寺薗さんは「空気がないのに旗がはためく、影の方向がおかしいなどの指摘があるが、旗は真空中でもはためくし、空気がないため遠くの物が近くに見える。地上の現象を月に当てはめると間違いが起こる」と解説した。

 米国同時多発テロなど大きな出来事や事件が起こると陰謀論が出てくるが、寺薗さんは「陰謀論を信じると、物事を深く考えなくなる。科学的、論理的に考え、だまされないでほしい」と訴えた。【斗ケ沢秀俊】
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190712-00000011-mai-sctch

AFP=時事「月面着陸はうそ? アポロ11号を取り巻く陰謀論https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190712-00000018-jij_afp-sctch


アポロ11号陰謀理論のおさらい。
また、ディディエ・ドゥソルモー氏の話;


フランスの研究者で、陰謀論に関する広範な著作のあるディディエ・ドゥソルモー(Didier Desormeaux)氏*3は、出来事の重要性が増せば増すほど、とんでもない陰謀論を引き付ける傾向があると指摘する。

ドゥソルモー氏はAFPの取材に対し、「宇宙で主導権を握ることは人類にとって重大な出来事だった。それを攻撃することで、科学の根源と人類による自然支配という概念を揺さぶることができる」と述べ、そのような理由からアポロ11号の月面着陸が陰謀論者たちのターゲットになっていると説明した。

 アポロ以前の陰謀論──1963年のジョン・F・ケネディ(John F Kennedy)大統領暗殺やUFOが墜落したとされる「ロズウェル事件(Rosewell Incident)」──でも画像は検証された。だがアポロでは、NASAが公開した画像の詳細な分析が陰謀説の基となった点がそれまでのケースとは違うとドゥソルモー氏は言う。


ドゥソルモー氏によると「メディアイベントの視覚的解釈を中心に構築され、それがすべて仕組まれたものであると非難する陰謀論」は月面着陸が初めてだったという。

 また同じ論法が、米国で相次ぐ学校襲撃事件をうそだとする陰謀論でも繰り返し使われていることも指摘された。画像は、よりゆがんだ論理的飛躍とともに提示されると「私たちの思考能力をまひさせる」というのだ。