1970年代文化だった

志和浩司「夏のテレビの風物詩「芸能人水泳大会」はなぜ消えたのか?」http://news.livedoor.com/article/detail/15172988/


「芸能人水泳大会」というのは「2000年代以降はすっかり鳴りを潜めてしまった」という。そういえば、そういう「水泳大会」を最後に視た記憶は高校時代、すなわち1970年代後半なのだった。そう思っていたら、「芸能人水泳大会」というのは本質的に1970年代の文化だったということが書かれている;


その手の番組は、1960年代終盤には存在していたといわれるが、隆盛を極めたのは70年代だろう。芸能界を代表する男女の人気タレントが一堂に介した様は圧巻で、フォーリーブス西城秀樹などに女性ファンの黄色い声援が乱れ飛んだ。競泳、綱引き、騎馬戦等々、彼らのさわやかなパフォーマンスは肉体美や運動神経の良さをアピールでき、タレントとしてのイメージアップにもつながった。女性タレントも華やかな水着姿を披露し、競技中にはワイプの画面で歌も聴かせてくれた。仕込みのタレントを使った“ポロリ”も定番化したが、番組全般を通して健康美が強調されていた。中でもフジテレビの水泳大会の存在感は抜群で、下火になっても復活を試みて、冬にも寒中大会を開催するなど気を吐いた。

 「大磯ロングビーチのプールが会場として有名ですが、収録は朝から行われるのでタレントは前夜に現地入りしていましたね。当時は予算を大きく割けたし、プロダクションとの力関係も局がリードしていたので、スケジュールも抑えやすく、多少無理めな企画ものませやすかった。何しろ数字(視聴率)がついてきましたから。前夜には打ち上げもありましたよ」と、振り返るのは地上波放送局の元プロデューサーの60代男性。

1980年代には変容を被り、その後ゆっくりと衰退していった。色々な理由が言及されているのだけど、1980年代以降『ビートたけしのスポーツ大将』*1といったスポーツ系ヴァラエティ番組とか『風雲たけし城*2といったアドヴェンチャー系ヴァラエティ番組が登場し、それらは「芸能人水泳大会」のわあわあきゃっきゃな雰囲気とは違って、かなりがちんこだったわけだけど、これと「芸能人水泳大会」の衰退は関係ないのだろうか。
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さて、

一方、投稿雑誌の影響を指摘するのはアイドル雑誌の50代男性編集者だ。

 「80年代に入り馬場賢治さんの著書『アクション・カメラ術』が大ヒットし、そこから投稿雑誌ブームにつながっていきました。『セクシーアクション』『投稿写真』『スーパー写真塾』など、いまでは考えられませんが盗撮をウリにした雑誌が群雄割拠したんです。水泳大会の写真や画面撮り写真も載っていたんですよ。水泳大会もキワモノ的になって、プロダクションはタレントを出場させるのを敬遠するようになりました」

たしかに、1980年代には盗撮写真が堂々と(マイナーではあったけれど)雑誌に載っていた。また、表現弾圧のプロである警察当局も「盗撮」は殆ど気にしていなかった*3