雅と俗など

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180628/1530161005に対して、


nessko*1 2018/06/28 19:49
文藝春秋を図書館で読みましたが、彼女の学歴への疑問をぶつけられたエジプト人教授が「そういうこともあるでしょうね」という風に淡々と受け流した様子が印象的でした。中東のコネ社会という現実と、今の小池百合子東京都知事ですから、大学側としても卒業生ということになってもかまわないのかもしれません。
真面目に勉強した人が報われない社会はおかしい、と、学歴詐称疑惑を訴えた元同居人の気持ちもわかるので、複雑な読後感が残りました。
小池百合子は英語は喋れますね。アラビア語ですが、フスハだけだと現地にいったときに街の中で困る場合もあるようですし(現地の人がフスハ話せなかったりする)、アンミーヤ(この場合はエジプト方言になりましょうか)がはなせるのなら、それはそれで大したものだと思います。
文藝春秋の記事からは、語学ではない面での小池の才覚がうかがえました。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180628/1530161005#c1530182965

nessko 2018/06/28 19:54
アラビア語についてはこちらの記事が参考になります。
フスハーアーンミーヤ
http://kiriusa.at.webry.info/201710/article_13.html
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180628/1530161005#c1530183253

nessko 2018/07/01 14:31
NHKラジオ講座アラビア語講師の榮谷温子先生が黒木氏の記事に苦言を呈しています
https://twitter.com/harukosakaedani/status/1012649545300242432
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180628/1530161005#c1530423102
「語学ではない面での小池の才覚」ということですが、まあ中田考氏も小池百合子は精神的には「中東人」であると言っていますね*2
フスハー」と「アーンミーヤ」ですけど、中国語でいうと、文言(所謂漢文)と白話の区別という感じでしょうか、或いはヨーロッパでいうと、羅典語と諸々の俗語(伊太利語や仏蘭西語や西班牙語など)の関係という感じでしょうか。もっと一般的にいうと、雅と俗。日本語では雅と俗のブレンディングというのはレトリックとしてよく使うんじゃないかと思っているので、アラビア語ではそんなことないのかと軽く驚いたのですが。
因みに、 雅と俗の対立というのは、小西甚一『「道」――中世の理念』という本を貫通するコンセプトのひとつ*3。また、 雅俗或いは漢和のインタラクションが日本文学を長い間規定してきたというアイディアについては、由良君美『言語文化のフロンティア』を*4
言語文化のフロンティア (講談社学術文庫)

言語文化のフロンティア (講談社学術文庫)

さて、


吉川明子*5「水タバコから会話が始まる 「いわしくらぶ東京」」https://www.asahi.com/and_w/articles/SDI2018051890221.html


JR水道橋駅西口(住所は千代田区神田三崎町)にある水煙草*6の店「いわしくらぶ東京店」*7の話。
ところで、室内禁煙の流れの中で、水煙草はどうなるのだろうか。東京都がシーシャは別! と宣言すれば、


さすが「中東人」!
さすがカイロ大学


小池百合子は賞賛されるかも知れない。
See also


P.K.サンジュン*8「【検証】密かにブーム到来中? 謎多き水タバコ「シーシャ」を吸ってみた」https://rocketnews24.com/2014/09/16/485319/


ところで、かつてのカイロは世界でも有数のカフェ都市であったようだ。1798年にナポレオンが埃及を侵略したとき、カイロの人口は27万人で、1350軒のカフェがあった。人口200人当たり1件のカフェ(許知遠「衰落與新生」in 『一個游蕩者的世界』*9、p.159)。