衆院通過


これまで「働き方改革関連法案」については全然言及していなかったのだが。
朝日新聞』の記事;


働き方改革関連法案、衆院を通過 参院で審議へ
2018年5月31日14時17分


 安倍政権が今国会の目玉法案と位置づける働き方改革関連法案が31日午後、衆院本会議で採決された。自民、公明両党と、修正案をまとめた野党の日本維新の会希望の党を含む賛成多数で可決し、衆院を通過した。6月4日にも参院で審議入りする。立憲民主党などの野党は引き続き、高度プロフェッショナル制度高プロ)導入の削除を求めていく構えだ。

 与党は当初、29日の衆院本会議で採決する方針だった。しかし、25日の衆院厚生労働委員会で与党が採決を強行したことに、立憲などの野党が反発。与野党国会対策委員長が協議した結果、30日に厚労委で追加の審議を行い、31日の本会議で採決することで合意した。
https://www.asahi.com/articles/ASL5Z769QL5ZULFA03H.html

本会議の前の厚生労働委員会が酷かったらしい。


「根拠の存在しない法案を強行採決する愚行」http://www.ksmgsksfngtc.com/entry/kyokosaiketu-hatarakikata


「議会制民主主義の根幹を破壊すると言っても過言ではない事態」が起こったという。


5月25日になって発覚したデータの誤りについて、衆議院厚生労働委員会で国民民主党岡本充功議員が質問に立ち、問い質した。


 それに対する厚生労働省の山越労働基準局長や加藤大臣の答弁は、まるで要領を得ないものであった。しかも、間違いについて修正した資料などは提出されなかった。


 これだけでも大きな問題だが、さらなる問題は岡本議員の質疑時間が経過したとして、岡本議員が質問しようとするのを遮り、高鳥修一委員長が質疑を打ち切った上で採決へと移ったことである。


 法案の立法事実を構成するはずデータに誤りがあり、それについての修正が示されず、その点についての質問がなされている最中に、その質問が打ち切られる。法律の合理性を支えるとして提示された「事実」に間違いがあることが明らかであり、それが指摘されている最中に、法案の採決が強行されたのである。


 そもそも法案成立という結論ありきであったということで、立法事実を構成するはずのデータなど、さして重要ではなかったということなのだろう。


今回の働き方改革関連法案については、労働時間という様々な場面で収集が行われてきたデータが焦点となった。国民の労働の実態に関するデータが様々な場面で収集されてきたと言える。そのデータが現政権の都合の良いように改竄・捏造され、その改竄や捏造が明らかになっても、そんなことは大した問題ではないとばかりに法案採決が強行されたのだ。事実に基づいて意思決定を行い、法律を制定するという近代国家の前提を捨て去さる瞬間を私たちは目にしたのである。
See also
読む国会*1自民党はデータと事実を捨て、近代国家を放棄する覚悟があるか ー 高度プロフェッショナル制度の委員会採決を巡って」http://www.yomu-kokkai.com/entry/kohpro-saiketsu


高度プロフェッショナル制度」を巡って;


嶋崎量「本当は存在しない「高度プロフェッショナル制度」〜欺瞞性を曝く〜」https://news.yahoo.co.jp/byline/shimasakichikara/20180530-00085853/
佐々木亮*2高プロ制度の解説をします」https://news.yahoo.co.jp/byline/sasakiryo/20180330-00083362/
佐々木亮高プロは欠陥制度なので撤回した方がいい。」https://news.yahoo.co.jp/byline/sasakiryo/20180518-00085367/
佐々木亮細野豪志議員のブログを題材にして「高度プロフェッショナル制度」を解説してみた。」https://news.yahoo.co.jp/byline/sasakiryo/20180527-00085709/