「双極性」?

承前*1

山口達也 アルコールと離婚で陥った負のスパイラル」https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180510-00000009-pseven-ent&p=1


山口達也は「アルコール依存症の疑いがあるともいわれているが、実は別の病に悩んでいた」のだと。それで、


「山口さんはアルコール依存症の疑いがあると報じられていますが、本当の病名は『双極性障害』、いわゆる『躁鬱病』だそうです。マライア・キャリーも先日、17年間も双極性障害に苦しんでいると初告白しました。日本で『鬱病』の患者数は500万人いるといわれています。山口さんももう6〜7年は前から苦しんでいるそうです。この病気のため精神が不安定になったことが、今回のさまざまな出来事の根幹にあります」(音楽業界関係者)
まあ精神疾患に関する事実を、精神科医でも心理学者でもない匿名の「音楽業界関係者」の証言のみを根拠に断言していいのかよということはある。専門家としてコメントしているのは片田珠美*2なのだが、彼女のコメントは、山口が「双極性障害」であることを前提とした解説であるように感じた。また、言及されているのも「躁鬱」のうちの「鬱」の側面だけで、「躁」の側面には触れられていない。「双極性障害」の場合、目立つのはやはり「躁」の局面だろう。たんなる「カラ元気」というよりは、博打や株式投資などの無駄に冒険的なことに嵌ってしまって、巨大な債務を作ってしまうとか。山口の場合はどうだったのだろうか。「躁鬱病」というか「双極性障害」といえば北杜夫*3北杜夫だって、躁局面で株式投資に嵌って億単位の借金を作ったとか、とんでもないエピソードが伝えられているけれど、今回の事件を契機に色々なメディアが蔵出しにしているのは酒癖の悪さに関することばかりなのだ。
さて、この記事は(タイトルにもあるように)「双極性障害」はあくまでも添え物であり、その本筋は山口の「結婚」と「離婚」。「双極性障害」かどうかはともかくとして、結婚の破綻が人格の統合性や安定性に多大なダメージを与えただろうことは想像に難くない。