「求刑通り」

承前*1

タリウム娘への判決。
朝日新聞』の記事;


タリウム事件の元少女無期懲役判決 名古屋地裁

朝日新聞デジタル 3/24(金) 15:38配信



 2014年に名古屋市の女性(当時77)を殺害したほか、12年に中学・高校の同級生2人に硫酸タリウムを飲ませたなどとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた元少女(21)の裁判員裁判で、名古屋地裁は24日、元少女の完全責任能力を認め、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。

 山田耕司裁判長は冒頭、「判決理由を聞いてほしい」と述べ、主文の言い渡しを後回しにしていた。

 元少女は、19歳の名古屋大1年生だった14年12月に同市の自宅アパートで森外茂子(ともこ)さんを殺害。6日後には仙台市内の民家に放火し住人を殺害しようとしたほか、16歳の高校2年生だった12年5〜7月には、中学の同級生女性(21)と高校の同級生男性(21)に硫酸タリウムを飲ませ殺害しようとしたなどとして、七つの罪で起訴された。

 最大の争点は、発達障害双極性障害(躁鬱〈そううつ〉病)があったとされる元少女の刑事責任能力の有無だった。

 検察側は、障害の影響は限定的だとして「完全責任能力がある。生涯にわたって罪を償うことが必要」と主張。弁護側は、発達障害に重い躁状態が重なったとして「行動の抑制力を失っていた。責任能力がなく無罪だ」と主張していた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170324-00000065-asahi-soci

どういうわけか、時事通信の記事の方が詳しい;

元名大生に無期懲役=「完全責任能力あった」―女性殺害、タリウム投与・名古屋地裁

時事通信 3/24(金) 14:14配信



 名古屋市で知人女性を殺害、仙台市で高校の同級生ら2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたとして、殺人や殺人未遂罪などに問われた名古屋大の元女子学生(21)の裁判員裁判の判決が24日、名古屋地裁であった。

 山田耕司裁判長は「複数の重大かつ悪質な犯罪に及び、有期刑では軽過ぎる」と述べ、求刑通り無期懲役を言い渡した。

 事件当時未成年で、発達障害やそううつ病があったとされる元学生の刑事責任能力が最大の争点。山田裁判長はいずれの事件も「障害が動機形成に一定の影響を及ぼしたものの、影響は限定的で、自らの意思で実行に踏み切った。完全責任能力があった」と判断した。

 量刑判断に関連し、公判で元学生から謝罪の言葉がなく、「反省の深まりは全く足りない」と非難。一方で、「検察官の論告を受け、遅まきながらも事件の重大性を理解し始め、反省の萌芽(ほうが)が現れている」と一定の理解も示した。

 また、死刑に近い無期懲役として生涯にわたり服役を求める趣旨とは異なるとし、「相応の長期間服役し、障害の克服状況にも照らして、仮釈放の弾力的な運用で比較的早期の社会復帰が図られることが適切だ」と意見。元学生の刑事施設での処遇について注文を付けた。

 事件の動機については、タリウム投与は「中毒症状を見てみたいとの興味」、女性殺害は「殺人を体験し、人が死に行く様子を見てみたいとの興味」とそれぞれ認定した。弁護側は元学生の精神障害を理由に、「行動を制御できなかった」と全事件で無罪を主張していたが、退けられた。

 判決によると、元学生は仙台市の高校に通っていた2012年5〜7月、死亡しても構わないと考えて同学年の生徒2人の飲み物に硫酸タリウムを混ぜて飲ませ、傷害を負わせたほか、名大1年だった14年12月に名古屋市のアパート自室で、知人の森外茂子さん=当時(77)=を手おので殴り、マフラーで首を絞めて殺害した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170324-00000077-jij-soci

さて、「弁護側」のコメントは? 控訴するのだろうか。