「少年大将」?

2月の平昌オリンピックで、北朝鮮の所謂「美女応援団」が正体不明の男性のお面を一斉に着けtて、「金日成仮面」じゃないかという説も出たということがあった。
吉川慧「北朝鮮応援団の「金日成仮面?」に世界がビックリ 韓国は「違う」と火消し(平昌オリンピック)」*1から再度引用してみる;


2月10日にあった平昌オリンピックの女子アイスホッケーの「コリア」(南北合同チーム)対スイス戦。五輪初の南北合同チームの記念すべき初陣で、観客席の北朝鮮応援団が世界の度肝を抜いた。突如として「謎の男性」の顔が描かれた"お面"を一斉につけたからだ。

これに対し、韓国・統一部は「『金日成の仮面をつけて応援する北朝鮮の応援団」といった報道は誤った推測であることをお伝えする」「現場の北朝鮮関係者に確認したところ、報道で推測されたような意図は全くなく、北朝鮮が自らそのような表現をすることは決してないと確認した」と発表。報道内容を否定したと東亜日報などが報じた。

では、いったい誰の顔なのか...現時点では謎のままだ。

さて、

高英起*2北朝鮮へ帰り「金日成お面」問題で叱られている美女応援団」https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20180308-00082466/


金日成仮面」説が盛り上がったのは、河泰慶という若手保守系政治家の勇み足だったという。
興味深いのは、この件に対する「脱北者」の反応;


これに対して脱北者から異論が相次いだ。韓国で北朝鮮伝統芸能を紹介する活動を行っている平壌民族芸術団の代表で、2001年に脱北したチョン・パリョン代表は朝鮮日報の取材に「北朝鮮金日成氏の写真や絵を少しでも破損させたら即決で処刑の対象となる」として、金日成仮面説を否定した。また、コリア先進化連帯のキム・グァンイン所長も、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に、特定人物を念頭に置いて作った仮面ではないだろうと述べた。

実際、北朝鮮において金氏一家の肖像画は命より大切なものとされ、事故や災害の際に命を投げ出して守ったという「美談」が紹介されることもある。それほど大切なものを切り取って仮面にするとは考えられないということだ。

まあ北朝鮮という国家が大日本帝国(近代天皇制)のパロディであることと、かつての大日本帝国における〈御真影〉の取り扱いを思い起こしてみれば、そうなんだろうなとは思う。
そして、仮面の「正体」については、

一方、北朝鮮の国家保衛省(秘密警察)での勤務経験がある脱北者はRFAの取材に、仮面は北朝鮮のアニメ「少年大将」の主人公の顔を現代風にアレンジしたものではないかと見ていると答えた。
ということだそうだ。ところで、『少年大将』って、そんなに有名なの? 俺は『いなかっぺ大将』しか知らない。