二度目の誕生

朝日新聞』の記事;


川辺で乳児発見、土に埋まった状態で救助 東京・東村山

2017年8月3日13時03分

 3日午前9時半ごろ、東京都東村山市恩多町の空堀川の河川敷で、近くで草刈りをしていた女性が泣き声に気付き、土に半ば埋まった状態の乳児を発見して助け出した。

 警視庁東村山署によると、見つかったのは生後間もない男児。河川敷に掘られた深さ12〜13センチの穴の中に仰向けでおり、上から土がかけられていた。手が土中から出ている状態だった。タオルにくるまれ、へその緒はついたままだったが、目立った外傷はなく、命に別条はないという。署は、男児が故意に埋められたとみて、保護責任者遺棄の疑いで捜査している。

 現場は西武新宿線久米川駅の北東約700メートルで、周辺は住宅街。
http://www.asahi.com/articles/ASK8336PJK83UTIL006.html

数週間後;

新生児を河川敷に埋めて放置した殺人未遂容疑、母親逮捕

2017年8月23日12時02分

 東京都東村山市の河川敷で今月、生後間もない男児が半ば土に埋まった状態で見つかった事件があり、警視庁は23日、男児を埋めて置き去りにしたとして、母親で運送会社員の小松志保容疑者(35)=東村山市栄町1丁目=を殺人未遂容疑で逮捕した。容疑を認め、「殺す気はありませんでしたが、捨てて土をかけたことは同じことだと思います」と話しているという。

 捜査1課によると、小松容疑者は今月2日午前9時半ごろ、同市恩多町の空堀川の河川敷に男児を埋め、殺害しようとした疑いがある。男児は約24時間経った翌日午前9時半ごろ、泣き声で気が付いた近隣住人に発見され、命に別条はなかった。当時、高熱を出していたが、回復した。小松容疑者は「2日未明ごろ、配達先の埼玉の会社のトイレで産んだ」と話しているという。男児は発見時、へその緒や胎盤がついたままの状態でタオルにくるまれ、深さ約14センチの穴の中に埋められていた。
http://www.asahi.com/articles/ASK8R34MHK8RUTIL005.html

こういう事件が起こる度に*1、根本的な共犯者は闇に保護され、生物学的に実行犯たらざるを得ない女性の方だけが一手に刑事責任と社会的バッシングを引き受けるというのはどう考えても、不条理だと思ってしまう。
さて、何故「河川敷」だったのか。水との縁。「水子」という言葉*2を想起させる。
男の子からすれば、穴から救出されたということは、象徴的には第二の誕生を意味することになる。