「辻」か「つじ」か

野波健祐「綾つじワールド、30年の変遷たどる 「人間じゃない」」http://book.asahi.com/booknews/update/2017032400004.html


十角館の殺人*1からもう30年経つんだという感慨と、何時の間にか「綾辻」が「綾つじ」になっている! という驚き。


京都在住の作家、綾つじ行人(あやつじゆきと)さん(56)がデビュー30周年を迎え、単行本未収録作品を集めた新刊『人間じゃない』(講談社)を出した。「新本格」ミステリーブームの先駆けとなった「館」シリーズをはじめ、過去の作品とつながりがある中短5編が並び、綾つじワールドの変遷を楽しめる作りになっている。
 「図らずもデビューから5年くらいおきに書いた作品が並んでいて、作風が変わったところと変わらないところが両方わかるのがいいですね」
 1987年のデビュー作『十角館の殺人』は、孤島の奇怪な館で起きる連続殺人の謎を解くミステリーだった。大時代的な道具立てに眉をひそめる向きもあったが、謎解きを重視する本格志向は若い世代を中心に受け入れられ、ミステリー界に「綾つじ以降」という言葉を生んだ。
記事にはこの『人間じゃない』の書影も掲げられているのだけど、それを見ると、「綾辻行人」となっているぞ。「綾つじ行人」なのか「綾辻行人」なのか。読者に「謎解き」を求めているのだろうか。
十角館の殺人 (講談社文庫)

十角館の殺人 (講談社文庫)