PとCとの逆転?

ZUU online 編集部「「離婚大国ランキング」1位は離婚率7割のあの国」http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161030-00000002-zuuonline-bus_all



「離婚発生率の高い国ランキング」が発表され、平均年間離婚件数3万2000件、離婚率は脅威の71%というベルギーが1位となった。

上位10カ国中を見てみると8カ国が欧州で、特に西部と中央部に集中している事実に驚かされる。これは文化や人種、あるいは風土的な影響なのか、まったくの偶然なのか判断に悩むところだ。アジア国はまったく上位にランクインしていない。

データの出所は国連統計局だそうだ。

10位 米国(59%)
9位 フランス(55%)
8位 キューバ(56%)
7位 エストニア(58%)
6位 ルクセンブルグ(60%)
5位 スペイン(61%)
4位 チェコ共和国(66%)
3位 ハンガリー(67%)
2位 ポルトガル(68%)
1位 ベルギー(71%)
ここに挙がっている国の多くは歴史的・文化的にローマ・カトリックの影響が強い国、或いはカトリックの信者がマジョリティを占める国である。米国以外の例外としては、エストニアでは、ルター派の方が僅かに多く、さらに多いのは無宗教の人である*1チェコカトリック圏だが、実際にはカトリックよりも無宗教の人の方が多い*2カトリックは教義において離婚を禁じている。それに対して、教義上離婚を認めるプロテスタント系の国で離婚率が高いのは米国で、白耳義の隣で民族や言語においても重複するところがある和蘭、またスカンディナヴィア半島の諸国、或いは英国といったプロテスタント系諸国の離婚率はより低くなっている。
ウェーバーに先立って、カトリックプロテスタント社会学的に比較したのは『自殺論』*3デュルケームだといえるだろう。カトリックよりもプロテスタントの自殺率が高いことについて。自殺率においてもPとCは逆転しているのだろうか。
自殺論 (中公文庫)

自殺論 (中公文庫)