「暴力行為を連想させる集団」

朝日新聞』の記事;


ヤフー検索結果の削除範囲は「全て」 地裁、異議認めず

千葉雄高

2016年8月20日21時51分

 検索サイト「ヤフー」で自分の名前を検索すると人格権を損なう記事が表示されるとして男性から検索結果の削除を求められ、削除の範囲などを争っていた検索サイト「ヤフー」に対し、東京地裁はタイトルやアドレスなども含めて結果のすべてを削除すべきだとの決定を出した。ヤフー側は、検索で表示されるページの「要約」などに限って削除すればよいと主張したが、地裁は認めなかった。

 男性は、自分の名前を検索すると暴力行為を連想させる集団との関係が表示されるとして、ヤフーとグーグルに削除を求めて仮処分を申し立てた。ヤフーについて東京地裁は昨年12月、男性が過去の雑誌のインタビューなどで集団との関係を自ら公表していたとして、男性が削除を求めた47件のうち36件は削除不要と判断。男性が今も集団に所属しているとの印象を与える11件の削除を命じた。

 ヤフー側は、削除は不要だとして異議を申し立て、たとえ削除が必要な場合でもリンク先のページの要約や、問題になる言葉だけを表示しないようにすれば、ページのタイトルやアドレスを削除する必要がないと主張していた。

 だが、関係者によると今回の地裁の決定は、要約などの削除だけでは「利用者が男性の人格権を侵害する記事に容易にアクセスできる」と指摘。タイトルとアドレスも含めて検索結果全体を削除するべきだと判断した。

 グーグルに対しては、東京地裁が2014年10月、122件の削除を命令。一方、同地裁の別の裁判官が今年7月、このうち約60件について雑誌インタビューでの公表などを理由に削除命令を取り消す決定を出している。(千葉雄高)
http://www.asahi.com/articles/ASJ8N4H83J8NUTIL019.html

「暴力行為を連想させる集団」という表現が凄いと思った。
「グーグル」に関しては、

グーグル検索の削除命令、半数を取り消し 東京地裁

2016年8月4日19時31分

 検索サイト「グーグル」で自分の名前を検索すると、暴力行為を連想させる集団との関係が表示されるとして、男性が検索結果の削除を求めた仮処分の申し立てで、東京地裁が122件の削除を命じたことへのグーグル側の異議を認め、同地裁の別の裁判官が、このうち約60件の削除命令を取り消す決定をした。


 決定は7月14日付。グーグル側は、男性が約10年前の雑誌のインタビューなどでこの集団の幹部だったことを自ら明かしていたとする証拠を新たに提出。「プライバシーを放棄した」として、122件のうち66件は削除の必要がないと訴えていた。

 決定は、過去に自ら公表したとしても「プライバシーを終生放棄したと考える必要はなく、時間経過などを考慮して判断すべきだ」と述べる一方、今回のケースでは「男性の経歴や属性が一定程度周知され、この経歴を男性が現在も利用している」と指摘。さらに、「(集団の)過去の構成員を明らかにすることは現在も一定の社会的意義がある」と判断した。

 男性がヤフーに削除を求めた仮処分申請については、同地裁は2015年12月、過去のインタビューで「プライバシー権で保護される法的利益を放棄した」として、47件中36件は削除の必要がないと判断している。
http://www.asahi.com/articles/ASJ844WKHJ84UTIL02B.html

要するに、その「男性」は以前「暴力行為を連想させる集団」に属していたことを「現在も」ウリにしているわけだ。