何を恐れるのか

NHKの報道;


筑波大教授「NGT48」問題論文 大学ホームページから削除で提訴
2021年6月18日 20時22分


アイドルグループ「NGT48」のメンバーとファンのトラブルをめぐる問題*1について、筑波大学の教授が論文を書き、大学のホームページで公開したところ、運営会社の抗議を受けて大学に削除されたのは学問の自由の侵害だとして、論文の再掲載を求める訴えを起こしました。

筑波大学の平山朝治教授は18日、東京地方裁判所に訴えを起こし、東京 霞が関で会見を開きました。

訴えによりますと、去年1月にアイドルグループNGT48のメンバーとファンのトラブルをめぐる問題について書いた論文を、大学のホームページ上で公開したところ、NGT48の運営会社「Vernalossom」から削除を求める抗議文が届き、大学に削除されたということです。

これについて、平山教授は憲法で保障されている学問の自由を侵害されたとして、運営会社と大学に対して論文の公開と賠償を求めています。

会見で平山教授は「研究者にとっていちばん重要なのは、自分の研究を自由に発表できることだ。大学は論文を元の状態に戻してほしい」と話していました。

運営会社と筑波大学はいずれも「訴状が届いていないため、コメントは差し控える」としています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210618/k10013092331000.html

時事通信の方がちょっと詳しいか;

「削除は違憲」筑波大を提訴 アイドル暴行事件論文で教授 東京地裁
6/18(金) 18:15配信


時事通信

 アイドルグループNGT48のメンバーが暴行被害に遭った事件に関する論文を筑波大が学術論文データベースから削除したのは憲法が保障する学問の自由の侵害に当たるとして、同大人文社会系の平山朝治教授が18日、原状回復などを求め、東京地裁に提訴した。

 
 訴状などによると、平山教授は2019年、NGT48の当時のメンバーが暴行を受け、男性2人が逮捕された事件について、グループ運営会社「AKS」の問題点などを指摘する論文を執筆。20年1月に審査を経て筑波大の学術誌への掲載が決まった。論文はその後、同大のデータベースにも登録され、一般公開された。

 AKSから社名変更した「Vernalossom」は20年4月、筑波大と平山教授に対し、論文が名誉毀損(きそん)に当たるとしてデータベースからの削除や謝罪文の掲載などを要求。対応しなければ訴訟を提起すると予告し、同大は論文を削除した。

 平山教授側は削除について、研究発表の自由侵害だと指摘。論文の記述は名誉毀損に当たらないとして、同大とV社に1200万円の賠償も求めている。

 筑波大とV社は「訴状が届いていないためコメントは控える」としている。 
https://news.yahoo.co.jp/articles/6cf62f1082c069b6e0bd58fb4fd16e679cffd57f

本来なら、 Vernalossom側の主張と平山側の主張を整理して、その是非については、公衆(読者)に委ねるべきなのだろう。にも拘らずそうしていないというのは、NHK時事通信も、Vなんとかから「訴訟」をちらつかされて、記事の「削除や謝罪文の掲載などを要求」されることを恐れているのだろうか。
See https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20081212/1229055238