「強そうな、破壊的な響き」?

北朝鮮ミサイル「ノドン」命名の謎を解く」http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160804-00511305-shincho-kr


週刊新潮』の記事。「北朝鮮のミサイルの名前は、「ノドン」だとか、「テポドン」だとか、日本人からすると、何となく強そうな、破壊的な響きがするのはなぜだろうか」ということを比較文学者の橋本陽介氏*1に尋ねる。


たしかに恐竜みたいな名前なので、恐ろしげに響きますね。ちなみに、恐竜の「ドン」はギリシャ語の「歯(odon)」という単語に由来していますが、もちろん「ノドン、テポドン」はこれとは関係ありません。

 また「ドン」は、日本語では「爆発」を表す擬音語なので、まさにミサイルを象徴しているように聞こえます。日本語では「ドンドン」「ゴンゴン」「ゴロゴロ」など、濁音で始まる言葉は、「重い、鈍い、荒い」などのイメージとつながっていると考えられています。

ところで、そもそも「ノドン」や「テポドン*2に「何となく強そうな、破壊的な響き」を感じるの? そう感じた時点で既に北朝鮮心理的に敗北しているのでは? 俺は「ドン」から別に「強そうな、破壊的な響き」は感じないけれど。普通の日本人が「ドン」から連想するのは、天丼、かつ丼、親子丼、牛丼、雲丹丼だろう。こういうのが怖いというのは(饅頭と同じく)落語の世界の出来事だ。さらに、「ドン」には田舎っぽさというか薩摩っぽさも感じる。松本零士に『男おいどん』という漫画もあったじゃないか。さて、「ノドン」「テポドン」が実は「盧洞」「大浦洞」*3だというのはけっこう早くから知っていた気がする。「洞」というのは朝鮮半島独特の地名表記だけれど、これもソウルのおしゃれなスポットとしての明洞*4がメジャーなメディアでも紹介されるようになって、かなり一般的な知識になっているんじゃないかと思ったのだが。