怒り晋三に発して


自民党安倍晋三とその一派は、あの「大阪の恥」百田尚樹を巻き込んで、暴虐の限りを尽くそうとしているようだ。彼らは、もはや日本国憲法第21条で保障されている「表現の自由」に挑戦し、宣戦布告してきたとしか言いようのない狂態を演じている。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20150626/1435272582
百田尚樹*1ってまだ生きていたのか。伝記捏造を巡るバッシングもとどめを刺していなかったのね。まあ追いかけ回して何度手をびしゃっと打っても殺すことができない蚊というのはよくいるのだ。
幾つか新聞の切り抜き;
『朝日』の記事;

経団連に働きかけ、マスコミ懲らしめを」 自民勉強会

2015年6月25日22時56分

 安倍政権と考え方が近い文化人を通し、発信力の強化を目指そうと、安倍晋三首相に近い若手議員が立ち上げた勉強会「文化芸術懇話会」(代表=木原稔・党青年局長)の初会合が25日、自民党本部であった。出席議員からは、広告を出す企業やテレビ番組のスポンサーに働きかけて、メディア規制をすべきだとの声が上がった。

 出席者によると、議員からは「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけて欲しい」「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」など、政権に批判的な報道を規制すべきだという意見が出た。

 初会合には37人が参加した。官邸からは加藤勝信官房副長官が出席し、講師役に首相と親しい作家の百田尚樹氏が招かれた。同会は作家の大江健三郎氏が呼びかけ人に名を連ねる「九条の会」などリベラル派に対抗するのが狙い。憲法改正国民投票まで活動を続けたい考えだという。
http://www.asahi.com/articles/ASH6T5W6FH6TUTFK00X.html


「沖縄の地元紙、左翼に乗っ取られている」 自民勉強会

2015年6月26日11時38分


 安倍晋三首相に近い自民党の若手議員が立ち上げた勉強会「文化芸術懇話会」(代表=木原稔・党青年局長)の25日の初会合で、出席議員が、沖縄の地元紙について「左翼勢力に完全に乗っ取られている。沖縄の世論のゆがみ方を正しい方向に持っていく」と発言していたことが分かった。

 出席議員は米軍普天間飛行場の移設問題で政権に批判的な沖縄タイムス琉球新報をあげて「沖縄の特殊なメディア構造を作ったのは戦後保守の堕落だ。左翼勢力に完全に乗っ取られている」などと批判した。

 出席者などによると、講師役として招かれた、首相と親しい作家の百田尚樹氏は「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。そこを選んで住んだのは誰やねん」「沖縄は本当に被害者やったのか。そうじゃない」などと答えたという。

 このほか、政権に批判的なメディアに関し「マスコミをこらしめるためには広告料収入がなくなるのが一番」などの声も出た。

 これに対し、民主、維新、共産の野党3党は26日、安全保障関連法案を審議する衆院特別委の理事会で、若手議員の発言を問題視して抗議した。

 自民の谷垣禎一幹事長は26日の記者会見で「血の気の多い人たちが、血の気が多くなりすぎて発言が右であり左であることは時々ある。クールマインドでやっていただきたい」と話した。
http://www.asahi.com/articles/ASH6V3PL5H6VUTFK00F.html

『毎日』(共同通信)の記事;

自民党:安保法案で報道批判続出…改憲派の勉強会

毎日新聞 2015年06月25日 23時45分(最終更新 06月26日 13時44分)


 安倍晋三首相に近い自民党の若手議員約40人が25日、憲法改正を推進する勉強会「文化芸術懇話会」の初会合を党本部で開いた。安全保障関連法案に対する国民の理解が広がらない現状を踏まえ、報道機関を批判する意見が噴出した。講師として招いた作家の百田尚樹氏に助言を求める場面も目立った。
 ◇議員「マスコミこらしめるには広告料収入なくせばいい」

 出席者によると、百田氏は集団的自衛権の行使容認に賛成の立場を表明した上で、政府の対応について「国民に対するアピールが下手だ。気持ちにいかに訴えるかが大事だ」と指摘した。

 出席議員からは、安保法案を批判する報道に関し「マスコミをこらしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人が経団連に働き掛けてほしい」との声が上がった。

 沖縄県の地元紙が政府に批判的だとの意見が出たのに対し、百田氏は「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」と主張した。

 懇話会は木原稔青年局長が代表で、首相側近の加藤勝信官房副長官萩生田光一・党総裁特別補佐も参加した。

 出席者の発言について、自民党中堅は「自分たちの言動が国民からどのような目で見られるか理解していない。安保法案の審議にマイナスだ」と指摘。公明党幹部は「気に入らない報道を圧力でつぶそうとするのは情けない」と苦言を呈した。
 ◇報道・表現の自由への挑戦

 琉球新報社の潮平芳和編集局長の話 百田氏が何を論拠にしたのか明確ではないが、「つぶさないといけない」という発言は沖縄2紙のみならず、国内のマスメディア全体の報道・表現の自由に対する重大な挑戦、挑発である。沖縄の現状を全く理解しておらず、残念である。琉球新報は今後とも不偏不党、言論の自由を重んじ、公正な取材活動と報道に努める。
 ◇断じて許すことできない

 沖縄タイムスの崎浜秀光編集局次長の話 安全保障関連法案は「憲法違反」との指摘が相次ぎ、反対する世論の広がりに対するいら立ちが(百田氏の発言に)出たと言わざるを得ない。70年前の沖縄戦で、沖縄は本土の「捨て石」にされた。「中国に取られれば目を覚ますはずだ」との発言は、再び沖縄を捨て石にしようとする発想で、断じて許すことができない。(共同)
http://mainichi.jp/select/news/20150626k0000m010122000c.html

百田も事後的に「冗談」だったといい*2安倍晋三も「遺憾」であったと表明せざるを得なかった*3。本音と建て前ということだろうか。言いたくても立場上言うのが憚られる本音を百田のようなthugに言わせるという構図だろうか。勿論、百田以外の「安倍晋三首相に近い若手議員」も言いたい放題なのだが、不思議なことにどの記事でも「若手議員」の発言は匿名なのだ。発言者の名前を出すなという制約でもあったのだろうか。政治家はプロの言論家である筈なのに、〈匿名性の闇〉に埋もれ・身を隠しているのはどういう料簡なんだい、顔と名前を曝している百田のほうがまだましじゃないかと、変な関心をしてしまった。