鬼木再び

承前*1

3月に「NHKに国の見解に反するような放送をする自由はない」という持論を展開して問題になった鬼木誠*2はあの「文化芸術懇話会」@自民党本部に出席していた。鬼木はその「懇話会」の最中ではなく、終わってから、自民党の幹部連が炎上の消防作業に駆け回っている段階でトンデモ発言をしたという。『沖縄タイムス』(共同通信)の記事*3


「読んでない」けど「沖縄2紙ひどい」 自民勉強会参加の議員
2015年6月28日 05:17


 「良いとも悪いとも言えない」「コメントは控える」−。報道機関への圧力を求める発言が出た自民党若手議員の勉強会「文化芸術懇話会」の出席者の一部が27日までに、共同通信の取材に応じた。言論の自由への配慮を求める声もあったが、個別の発言についてコメントした議員はいなかった。

 「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」などと述べた作家百田尚樹氏の発言を「彼一流のジョーク」と評価したのは白須賀貴樹氏(衆院千葉13区)。「勇ましい発言が続いたので、私はもう少しソフトな言葉を使った方がいいと言ったが、報じられなかった」とこぼした。

 終了10分前に入ったという鬼木誠氏(衆院福岡2区)は「人の発言だから、ちょっと控えます」と答えた。一方で「沖縄の2紙がひどいとは思う」と話し「実際に読んで検証していないので、あくまでもイメージですよ」と付け加えた。(共同通信
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=121783

鬼木は「ひどいとは思う」。「あくまでもイメージですよ」。


「百田より左、小林より右」http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20150626



小林よしのり氏「ああ、負けたんだなと」 勉強会中止

2015年6月26日05時06分

 25日の「過去を学び『分厚い保守政治』を目指す若手議員の会」で講演予定だった小林よしのり氏が、朝日新聞の取材に語った内容は以下の通り。

 勉強会の中止については「国会が空転しているから」という説明があっただけだ。その理由ならば、なぜ安倍首相シンパの会合は(同じ日に)できて、リベラル派の会合は開けないのか。「ああ、負けたんだな」と思う。小選挙区制によって、執行部の抵抗勢力になるのが怖くなったのでしょう。自民は全体主義になっている。

 安全保障法制をみても、安保環境の変化というのは、中国が怖いから対米追随を強めるんだ、と。つまり、安倍政権は、中国へのおびえから、立憲主義が崩壊するほど切迫した事態があるのだと言っているわけで、そんなのは強迫神経症だ。

 憲法を変えずにやって、さらに憲法を改正しようとしたら、国民は「まだ足らんのか」となり、国民投票で負けてしまう。改憲派のわしには、それじゃあ困る。安倍政権は取り返しのつかないことをやっているのだ。
http://www.asahi.com/articles/ASH6T4RNHH6TUTFK00F.html

という『朝日』の記事を引用して曰く、

少なくとも、小林よしのりにとってこれは勝利でしかないでしょう。よしりんが種をまいて育ててきた芽が、大輪の花を咲かせたってことなんだから。

自分が育てた者たちが、やがて自分を超えて大きく成長していくのを、喜ぶべきなんじゃないのかね、いい歳なんだから。

それにしても、いまの政権が認めてもいい思想の幅ってのは、百田尚樹小林よしのりの間ってことなんですねえ。どんだけ右に偏れば気が済むんだか。