芝山発火

Via http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20150304

自民党柴山昌彦氏の同性婚をめぐる発言に激しい批判」http://dailynk.jp/archives/36614


Daily NK Japanは北朝鮮問題専門のニュース・サイトだが、日本国内の差別や排外主義についてのレポートも行っている。
渋谷区は同性のカップルに「結婚に相当する関係」としての証明書を発行する方針を決めたが*1、上掲の記事によれば、『TVタックル』に出演した自民党の芝山昌彦衆議院議員*2が渋谷区の方針に対して、同性愛者が渋谷に「集中」して、「社会的な混乱」が起こると述べた。また、「同性婚を制度化」すると、「少子化に拍車がかかる」とも。特に、後者の発言は、デマゴギー、さらには「ヘイトスピーチ」だとして、批判が殺到した。皮肉なことに、芝山は「自民党ヘイトスピーチ・プロジェクトチームで座長代理を務め」ているのだった。
同性婚姻の合法化→「少子化に拍車」という主張に対する反論の部分を、上掲の記事から抜いておく;


同性婚少子化の要因となる」というレトリックは、同性婚をめぐる議論が日本より数十年早く始まった西欧諸国では使い古されたものだ。

世界銀行の統計によると、同性婚やそれに準じる「シビルユニオン」を導入したオランダ、フランス、フィンランドなどでは出生率は上昇傾向にあり、ドイツ、スウェーデンイスラエルなどは横ばい、アルゼンチン、ハンガリーなどでは低下傾向にある。(出典:牧村朝子「百合のリアル」129ページ)

出生率が低下傾向にあるアルゼンチンやハンガリーのケースでも、要因は経済低迷や社会混乱などにあると思われ、同性婚の導入が影響を及ぼしたと考える向きは少ない。

そもそも、同性愛者が「婚姻」を認められたいと望む主な理由は、社会保障面でのデメリットを解消することにある。現行法制下では、異性間で結婚した人々に認められている様々な権利や仕組みから、同性愛者の「家庭」は排除されているからだ。

つまり、同性間でパートナー関係になった上で「婚姻」を望むのであって、結婚したいから同性どうしで恋愛をするわけではない。婚姻が認められようが認められまいが、そうした人々が同性のパートナーを選ぶことに変わりはないのであって、それが少子化の進行に影響するなどありえるはずがないのだ。

今回の批判殺到については、例えば、


hiraoyogi*3自民党国会議員の柴山昌彦さんがTVタックルで「同性婚少子化に拍車」論を披露し批判が殺到してる模様」http://matome.naver.jp/odai/2142531689218953701


を。
同性婚姻の合法化→「少子化に拍車」という主張に対する批判については、


「「同性婚を認めると少子化が加速」のウソ(追記あり)」http://d.hatena.ne.jp/miyakichi/20140403/p2
同性結婚少子化進行?」http://taraxacum.seesaa.net/article/407918738.html


も参照されたい。
ところで、そもそも自民党は同性愛などの「性的少数者」に関して「人権問題」が存在すると認識していないのだった*4