承前*1
『毎日』の記事;
反論なし。小保方さんはこれで無条件降伏ということになるのだろうか。さて、以前にも書いたのだが、STAP細胞問題において、(少なくとも学的な意味においては)主要な応答責任は小保方から大和雅之やチャールズ・ヴァカンティに移っているといえるだろう*2。実証研究の準位では、STAP細胞は否定されているといえるのだが、それでもSTAP細胞というアイディアは有効なのか。実験デザインの失敗という技術的問題なのか、或いは原理論から実験仮説に落とし込む段階で途を誤ったのか、それともSTAP細胞というアイディアそれ自体がアレだったのか。こうしたことどもを考え抜くことによってこそ、関係者は学の発展に貢献することができるのではないだろうか。
STAP論文:不正確定 小保方氏、不服申し立てせず毎日新聞 2015年01月06日 10時01分(最終更新 01月06日 12時22分)
STAP細胞論文問題で、新たに二つの図表の捏造(ねつぞう)を認定された小保方(おぼかた)晴子・元理化学研究所研究員(31)が、理研に対して不服申し立てをしなかったことが6日、理研への取材で分かった。昨年3月に認定された別の2件の捏造・改ざんと合わせて計4件の不正が確定し、一連の不正調査は終結する。理研はSTAP細胞の有無を確かめる検証実験などで中断していた懲戒手続きを、同日中にも再開する。
理研の規定では、不服申し立ては調査委員会で研究不正を認定された当事者が通知を受けてから10日以内にできるとされ、5日が期限だった。理研は昨年12月26日、調査委員会(委員長、桂勲・国立遺伝学研究所長)の結果を発表する記者会見で、小保方氏と連絡が付かないと説明していたが、その後、発表当日に小保方氏側の受理を確認したという。
調査委は最終報告書で、研究の中心となった小保方氏が作製した細胞の増殖率を比較するグラフと遺伝子の働き方が変わる現象を示す図が、ともに捏造だったと認定。さらに、論文でSTAP細胞由来とされた細胞や組織は、既存の万能細胞であるES細胞(胚性幹細胞)からできていたとし「STAP論文は、ほぼすべて否定された」と結論付けた。
小保方氏は昨年3月、理研が設置した最初の調査委で2件の画像の不正を認定され、この時は不服申し立てをして「過失であり、捏造や改ざんには当たらない」と訴えたが、退けられていた。研究不正が認定された職員は懲戒対象になるが、小保方氏は昨年12月21日付で理研を退職したため、実際の処分は受けない。懲戒委員会は職員だった場合に相当と考えられる処分を検討する。【清水健二、大場あい、須田桃子】
http://mainichi.jp/select/news/20150106k0000e040163000c.html
(表面的には)小保方とは正反対な爺の話;
一瞬中国の話かと思ったが、北海道の話だった。因果関係についていえば、「喫煙」のため「浦幌駅に93分間停車した」のではなく、男が「備え付けのテーブルを壊し」、「池田署が現場検証したため」だろう。
車内禁煙:乗客スパスパ車掌と口論…1時間半以上臨時停車毎日新聞 2015年01月05日 22時16分
5日午後2時55分ごろ、北海道のJR根室線池田−豊頃間を走行していた札幌発釧路行き特急スーパーおおぞら5号(7両編成)で、乗客の60代男性が喫煙したため、列車は浦幌駅(浦幌町)で1時間半以上臨時停車した。JR北海道によると、車内は全面禁煙だった。
池田署によると、男性は喫煙を注意した車掌と口論になった際、備え付けのテーブルを壊したという。同署が器物損壊の疑いで調べており、容疑が固まり次第、逮捕する方針。
Jr北海道によると、男性が座席でたばこを吸っているのに別の乗客が気付き、車掌に連絡した。池田署が現場検証したため、列車は浦幌駅に93分間停車した。(共同)
http://mainichi.jp/select/news/20150106k0000m040126000c.html
それから、共同通信の記者は擬態語をもっと工夫する必要がある。「スパスパ」ってちょっと凡庸。さらに、「スパスパ」だと神経質そうに吸ったり吐いたりを短いサイクルで繰り返すというイメージがある。しかし、煙草の吸い方はそれだけではないだろう。ゆったりとした吸い方、大きく息を吸い込んでゆっくりと煙を吐くという仕方等々。そこまで取材したのか。