或る「目的外」使用

J-CASTニュースの記事;

元中学校長が卒業生らに「宗教案内」の手紙 ツイッターで「変なのきた」と騒ぎに
2014年10月21日 19時15分

J-CASTニュース
ツイッターで続々報告が

昔の校長先生から、開設予定の「幸福の科学大学」の紹介資料が郵送されてきた――。ツイッターで、神奈川県座間市内の市立中学校の卒業生らからこんな報告が相次ぐ騒ぎとなり、生徒名簿が目的外に使われていた実態が分かった。

「へ、変なのきたW 校長やばいだろ、てかっなんだよ幸福の科学大学ってWWWW」


2014年10月14、15日には、この中学校の卒業生によるとみられるこのようなツイートが相次いだ。


手紙を送るのに、生徒名簿を目的外に流用

このツイートには、元校長(64)から来たという手紙文や、宗教団体「幸福の科学創始者大川隆法さんの本、幸福の科学大学を紹介する冊子、新聞記事のコピーなどの写真がアップされていた。パソコンで打たれた手紙文では、初めに「皆さん、元気で頑張っていますか」と問いかけ、「幸福の科学大学」が開学の予定であるとしたうえで、「未来を担う皆さんの参考になると思い、書籍をお贈りいたしました」と書いている。

座間市教委が17日に発表したところによると、こうした手紙は、現在は高校2、3年生になる卒業生約500人に郵送されていた。元校長は、11年3月に定年退職したが、手紙を送るのに10年度の生徒名簿を流用していた。

これまでに卒業生の保護者ら10人ほどから、「住所がどうして分かったのか?」などと学校や市教委に不安を訴える問い合わせも相次いだ。市教委では、緊急時に使われる生徒名簿が目的外で不適切に使われていたとして、17日に元校長を呼んで厳重注意した。

元校長は、在職中に当たる38年分の生徒名簿を持っていたが、うち持参した10年分を返却してもらい、残りも返す約束をさせたという。市教委が手紙を出した理由を聞いたところ、宗教や大学への勧誘のつもりはなく、卒業生たちに頑張ってほしいという気持ちでしたと説明した。しかし、名簿を目的外使用したことについては、「軽率だった」と謝罪したとしている。


幸福の科学「グループからの指示ではない」

大川隆法さんの本は、2000円前後もするため、卒業生約500人に送るには、それだけで100万円ほどもかかることになる。

ネット上では、手紙にあった元校長の住所をグーグル・マップで調べると、「幸福の科学布教所」と表示されていると話題だ。とすると、布教所で信者らが買いだめた本を、信者らが手分けして郵送していたのだろうか。

読売新聞の2014年10月19日付記事では、元校長側は、「宗教法人の指示ではない」としたものの、「布教の一環だと指摘されれば『違います』とは言えない」と否定はしなかった。そこで、布教所として組織的に行ったことなのかなどについて元校長側に取材すると、「新聞に書かれていることがすべてですので、お答えすることはありません」とのことだった。

幸福の科学グループ広報局では、次のようにJ-CASTニュースの取材に回答している。


「当グループからの指示ではありません。道徳以上の公益性のあるものを伝えようと本人が考えてのことであり、退職して3年以上しても、憲法上の基本的人権(「信教の自由」に基づく宗教活動)が認められないとは極めて問題であり、座間市教育委員会が左翼史観のままといえるでしょう」
http://news.livedoor.com/article/detail/9383128/

幸福の科学*1というのはそもそも大川輶法読書会という性格の強かった教団なので、本を送りつけて読ませるというのは布教の基本といえばいえるだろう。勿論、この「元校長」が「幸福の科学」を信仰し、信者としてその布教に邁進するのは自由であるけど、教団「広報」のコメントが痛いものだというのも事実であろう。ベネッセやジャストシステムがあれほど叩かれていることにちょっと鈍感すぎ。
それはともかくとして、この「元校長」は何時頃・どんな経緯で幸福の科学に入信したのだろうかね。〈導きの親〉は誰だったのか。以前幸福の科学の雑誌を立ち読みしていたら、大学生の信者には教職を目指しているものが多く、また既に教師として教鞭を執っている信者もけっこういるということに気づいた。なので、この「元校長」、職場の若手の教師の導きで入信したのかなと一瞬思ったのだった。