脱退者のディスクール

承前*1

『真風碧の党』http://blog.goo.ne.jp/midori-bora-kouya *2


緑の党(三橋派)」*3の脱退者による告発(?)blog。勿論或る種のバイアスがかかっていることは確実だろうけど、俗にカルトと謂われる内閉的な集団(組織)については、脱退者*4の語りからしかその内実が明かされないということはあるだろう。北朝鮮の内側については脱北者*5の語りからしか明らかにならず、統一協会オウム真理教の内実も脱会者の語りを通じてしか理解できない。
このblogが引用しているので知ったのだが、2ちゃんねるでも「緑の党(三橋派)」の元メンバーらしき人が参加するスレッドが立っているんだね。俺はインターネットにおける匿名性については概ね否定的だけど、所謂〈カルト〉経験というのはライフ・ヒストリーへの統合が困難であるので(cf. 樫村愛子ネオリベラリズム精神分析』)*6、自らの人生に統合困難な決して短くはない時間を抱えた人がそのことと何とか折り合いをつけるためには、ネットにおける匿名的な場というのはそれなりの役割を果たしているのだろうなと思ったのだ。

ネオリベラリズムの精神分析―なぜ伝統や文化が求められるのか (光文社新書)

ネオリベラリズムの精神分析―なぜ伝統や文化が求められるのか (光文社新書)

所謂〈カルト〉問題に関する参考書として、竹下節子『カルトか宗教か』を追加的にマークしておく。
カルトか宗教か (文春新書 (073))

カルトか宗教か (文春新書 (073))