「水増し」できる?

『読売』の記事;


人口水増しで5万人超え?市目指した町に疑惑

 川端総務相は28日午前の閣議後の記者会見で、2010年10月に実施した国勢調査を巡り、愛知県東浦町の調査票に居住実態のない世帯などが多数含まれていたとして、同町に月内に調査と総務省への報告を求めていることを明らかにした。

 総務省によると、同町の人口は昨年2月の速報値では5万80人だった。しかし、総務省に「水増しの疑いがある」との情報提供があり、昨年5、8月に現地調査を行ったところ、〈1〉2世帯住宅の親と子を別々に調査票に記載〈2〉空き地を住所とした――などが多数見つかった。このため、10月に公表した確定値では重複記載分などを除外し、同町人口を4万9800人としていた。

 川端氏は記者会見で「事務処理上のミスとは言い切れないものも相当見つかった」と指摘。東浦町からの報告を受け、対応を検討する考えを示した。

 東浦町は今年1月の市制移行を目指していたが、国勢調査確定値で人口が移行要件の5万人を割り込んだため、断念した経緯がある。
(2012年2月28日14時02分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120228-OYT1T00522.htm

そもそもここに書かれている方法で「水増し」が可能なのかどうかがわからないのだ。「2世帯住宅の親と子を別々に調査票に記載」したって「世帯」数が増えるだけで、人数は変わらないのでは? 「水増し」、つまり人数を増やす方法として考えられるのは、調査当日にその町に滞在していなかった人(例えば住民票を残したまま他所に移り住んだ人)を滞在していたことにすること、或いは〈非実在高齢者〉*1を使うことくらいなのだ。まあ国勢調査において隣の地区との境界線上に暮らすホームレスの争奪戦が行われるということはよく聞くけれど(実際に行われているかどうかはともかくとして)。