森田芳光

『読売』の記事;


家族ゲーム」「失楽園」、森田芳光監督が死去


 「家族ゲーム」「失楽園」など数々の話題作を手掛けた映画監督の森田芳光(もりた・よしみつ)さんが、20日午後10時15分、急性肝不全で死去した。

 61歳だった。告別式は24日午前11時、東京都港区南青山2の33の20青山葬儀所で。喪主は妻、和子さん。

 森田さんは体調不良のため、今月13日から都内の病院に入院していた。

 東京都出身。日大芸術学部時代から自主映画を撮り、1981年、落語家を主人公にした「の・ようなもの」で劇場映画デビュー。83年、現代の家族像を皮肉を込めて描いた松田優作さん主演の「家族ゲーム」で、芸術選奨新人賞などを受賞、国内外で高い評価を得た。

 以後、「ときめきに死す」「メイン・テーマ」「そろばんずく」「キッチン」など、アイドルやミュージシャンを主演にした作品を撮る一方、夏目漱石の小説を映画化した松田さん主演の「それから」(85年)では、独自の映像感覚が高く評価された。その後も、「(ハル)」「模倣犯」「阿修羅(あしゅら)のごとく」「武士の家計簿」などの話題作を次々と発表した。渡辺淳一さんの原作を映画化した97年の「失楽園」は社会現象にもなった。
(2011年12月21日18時40分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20111221-OYT1T00344.htm

数日間殆どネットから離れていた隙にあらまあ。
ところで、所謂「アイドル」映画の監督としての森田芳光というのは殆ど知らないのだった。『サウスバウンド』って森田さんの作品だったんだね。Wikipediaを見て、改めて気づいた。『それから』や『(ハル)』から私が勝手に構築していた〈森田芳光の作風〉というのと全く対蹠的だったからだ。「自主映画」出身でありながら(或いはそうであるが故に)職人肌の映画作家だったのでは? 日本映画の全盛時代だったらプログラム・ピクチャーをばんばん量産していたのではないか。私にとってのベストはやはり『(ハル)』だな。これは所謂computer mediated communication(CMC)をテーマにした映画としては先駆的なものだし、これ以降インターネットを描いた映画は少なからず作られているだろうけど、『(ハル)』を超えるものはまだないのでは?
の・ようなもの [DVD]

の・ようなもの [DVD]

家族ゲーム [DVD]

家族ゲーム [DVD]

それから [DVD]

それから [DVD]

(ハル) [DVD]

(ハル) [DVD]

森田芳光については、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061118/1163814040 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090712/1247372170で言及している。