承前*1
〈大阪秋の陣〉;
橋下徹を巡って、2つテクストを挙げておく;
大阪市長選13日告示、平松・橋下氏一騎打ちへ
大阪市長選は13日に告示される。
自民党大阪府連が支持、民主党府連が支援する現職の平松邦夫氏(62)と、地域政党・大阪維新の会代表で前府知事の橋下徹氏(42)が立候補を表明しており、一騎打ちとなる公算が大きい。投開票は知事選と同じ27日。大阪では40年ぶりのダブル選となる。
選挙戦では、維新の会が掲げる「大阪都構想」の是非などが大きな争点となる。
(2011年11月13日00時24分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20111113-OYT1T00032.htm
中島岳志*2「橋下徹の言論テクニックを解剖する」http://www.magazine9.jp/hacham/111109/
曰く、
また、
橋下氏は、はじめにハードルを高く設定した提案を掲げます。もちろん、この提案の中には「譲歩できるもの」と「譲歩できないもの」が含まれています。
突然、提案を突き付けられた利害関係者は、当然反発します。そして、橋下氏が提示した提案に依拠しながら、問題点を列挙し抵抗します。
しかし、この時点ですでに勝負は決しています。それは橋下氏の舞台に乗ってしまっているからです。橋下氏の提案に基づいて交渉がスタートさせることこそが、彼の「交渉テクニック」だからです。
橋下氏は、ここから「譲歩できるもの」のカードを切っていきます。そして、このカードの付与によって「仮装の利益」を分配していきます。「実際には存在しないレトリックによる利益」のため、橋下氏側にダメージはありません。「譲歩の演出」によって相手が利益を得たと錯覚させることが目的であり、この錯覚を駆使することによって「本当の利益」を獲得していくのです。
結果、相手はあたかも「利益を得たかのような感覚」を持ちながら、実際は重要なものを損なっているという結果が生じます。これが、橋下氏が繰り返し用いる政治手法です。
上脇博之「大阪ダブル選挙の対立構図は「独裁vs反独裁!(「維新vs既成政党」ではない!)」http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51628433.html *3
これは橋下陣営が構築し、ニュース・メディアもそれに乗せられている〈(既成政党にいじめられている)いじめられっ子橋下〉という印象操作の解体。
橋下徹が「ファシスト」なのかどうかは知らない。しかし、濱口桂一郎氏によるハイエクの抜粋は参考になると思うよ*4。
おまけに「のだめ」*5;
五十嵐仁*6「自民党時代の『悪い部分』を凝縮したような政治への野田政権の「先祖返り」」http://news.livedoor.com/article/detail/6000798/
*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080208/1202401465 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080209/1202541178 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080219/1203440787 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080307/1204904221 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080623/1214242989 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080624/1214278073 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080908/1220885018 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081029/1225285895 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081207/1228581254 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090109/1231466496 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090629/1246267379 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091015/1255629124 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091129/1259466366 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100311/1268311996 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100506/1273144566 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101030/1288370909 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110506/1304625968 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110826/1314330372 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110918/1316350893
*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070116/1168966875 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110403/1301804644
*3:Via http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20111111/1321021677
*4:http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/post-4eba.html また、「幸福実現党」に関する観察ではあるが、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090621/1245524625で引用したhttp://katoler.cocolog-nifty.com/marketing/2009/06/post-e945.htmlも。
*5:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110814/1313335613 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110905/1315243000 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110908/1315416004 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20111013/1318526708
*6:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060527/1148702469