安部公房と「空間」(メモ)

宋烈毅「箱子裡的人」『書城』2011年7月号、pp.91-93


前半では安部公房*1の『箱男』が論及されている。ちょっと抜書き;


箱男”説到底是一個不満於生存現状的人把自己処置於一個逼仄空間裡、以便於展示那種艱難的人生境遇。総体来看、安部公房的小説是向空間挑戦的小説、《箱男》中的”紙箱子”、《砂女》中的”沙洞”、《墻》中的”墻”等等、這種選択肯定来自作者的某種従不自覚逐歩到自覚的潜意識、通過這些狭窄的異度空間、安部公房釈放了自己、獲取了小説家才会体験到的写作的快感。(p.92)
箱男 (新潮文庫)

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壁 (新潮文庫)

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ところで、宋氏のテクストの後半部では、1989年に自殺した中国の詩人、海子*2が論及されている。最近読んだ海子論としては、崔衛平「変乱之歌」(in 『思想與郷愁』*3、pp.171-178)。崔氏は1987年にチベットのラサで海子と実際に知り合っているという(p.172)。
ところで、『砂の女』は勅使河原宏の映画しか観ていないのだった。
砂の女 特別版 [DVD]

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