責任取れない(メモ)

大西宏「原発がやっかいなのは危険確率ではなく誰も責任がとれないこと」http://news.livedoor.com/article/detail/5700260/


池田信夫*1や藤沢数希*2原発擁護論*3に対する反論。
曰く、


自動車事故は、加害者が被害者にたいする賠償責任があります。自らの事故で自らの命を失うと、それも悲惨ですが、自己責任です。航空機の場合も、十分かどうかは別にして、航空機の会社に賠償責任はあります。

いずれにも共通するのは、責任を誰が取るのかのルールがあり、責任を果すせるように保険の制度もできています。

では原発はどうでしょう。事故が起こって、誰かが責任をとることができるのでしょうか。実際に事故を起こした東電は賠償責任がありますが、現実的には十分な賠償能力がありません。だから国が保証することになります。つまり被害者である国民がその責任をとらされることになります。

突然、トラックが家に飛び込んできて、自宅が壊れ、それが原因で家族が亡くなったにもかかわらず、その賠償金の一部を被害者が支払わなければならないようなものです。あなたもトラックの恩恵を受けてきたはずだ、だから賠償を分かち合って欲しいと言われてどう答えたらいいのでしょう。

では原発事故には保険が効くのでしょうか。被害が特定できないのだから、被害額を特定するルールもありません。これまでの原発事故への保険がどうなっていたかは知らないのですが、おそらく新規施設に保険をかけるとすれば、膨大な保険料となるばかりか、保険を引き受ける会社があるのかどうかも疑問です。膨大な保険料を支払えば、電力コストは確実にあがります。

序でに、ちょっと前の『毎日新聞』に載った飯田哲也氏へのインタヴュー記事である、日野行介「急接近:飯田哲也さん 原発事故と原子力ムラの関係をどう見る?」もマークしておく*4