黄暁峰、曹柳蔦「徐友漁談三十年来的社会思潮」『上海書評』2011年2月27日、pp.2-3
徐友漁氏*1へのインタヴュー。1980年代以降の中国思想史について。
先ず「新左派」への批判的言及をメモ;
21世紀に入ってからの、新左派/自由主義/「民族主義」(ナショナリズム)という三つ巴の対立;
很早就有人懐疑、以前自称為新左派的人到底不是新左派。因為根拠西方経験、新左派応該対自己所処的現実環境進行批判與反省、但中国新左派好像併非如此、反而是国家主義傾向表現得強烈。(略)
(略)像銭理群或者艾未未*2這様的人、他們恐怕才応該算作真正的新左派。他們的思想和理論立場與西方新左派的脈絡更為接近、同時也特別関注弱勢群体、特別是在批判専制主義余毒和維権這類事情上、表現得突出。而其他所謂的新左派、不過玩弄一些西方的新名詞、現在大家対他們的立場都表示懐疑。当時就有人説、那些所謂的新左派併不是真的、他們其実是国家主義者。所以我認為有必要重新厘清思想派別。(略)在現実問題上、我與汪暉*3、甘陽*4等很対立、與銭理群、艾未未相当一致。(p.2)
こうした〈中国思想が世界を救う〉的な論者として、徐氏は印度学者の李羨林を挙げる。他方、「下層的民族主義」、つまり「民粋主義」(ポピュリズム)の例として、『NOといえる中国(中国可以説”不”)』を挙げる(ibid.)。曰く、「這些人基本上是在宣泄一種類似義和団式的愚忠和排外情緒、大談西方的堕落、即将来的毀滅等、把”愛国”等同於”反美”、一有事就擺出要上街游行的架勢」。しかし、中国のナショナリズム(ポピュリズム)には「虚偽性」があり、「真正的民族主義」とはいえないという。例えば、ビル・クリントンが訪中したときにクリントンに向かって〈反米〉〈愛国〉を表明した北京の女子学生がいたが、彼女は後に米国人と結婚してしまっている。それと比べて、韓国のナショナリズムは本物であるという。中国のナショナリズムは排外の「代価」を引き受けようとしないが、韓国のナショナリズムは、例えば米国産牛肉をボイコットして米国産より数倍高い韓国産牛肉を買うという仕方で、その「代価」を引き受けている(pp.2-3)。
大体劃別、所謂自由主義與新左派的争論始上世紀九十年代後半期。但是到了後来、一種更強勁的思潮出現了、那就是民族主義。如果九十年代後半期的思想分化看作是二元対立的話、進入新世紀以後、也許就是三足鼎立了。(略)它的特点有如下幾個:首先、它可以分為文化民族主義的上層和民粋主義的下層。学者比較関注上層、所謂的文化民族主義、它主要説的是解決人類危機的辦法在思想文化上要依靠中国的伝統。(ibid.)
- 作者: 湯正宇,喬辺,張蔵蔵,古清生,莫邦富,宋強,鈴木かおり
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a)「原教旨主義」
b)「披着伝統思想外衣的国家主義」
c)「自由主義的民族主義」
「原教旨主義」つまり原理主義(ファンダメンタリズム)或いは復古主義。ここでは蒋慶という人が代表として挙げられている。「他主張干脆回到中国古代那種貴族等級制政治中去、完全否定現代民主政治」。彼は中国の国家指導者は孔子の子孫から選出されなければならないと主張している。しかし、これは「非常極端的、在中国取得現実発展的可能性很小」。「披着伝統思想外衣的国家主義」は「一種のファシスト思想」で、要するにエリートによる支配の徹底化を主張している。「自由主義的民族主義」。海外の「新儒家」の多くはこの立場だが、儒家思想が「自由民主」を「促進できる」、(或いは控え目に)「自由民主」の妨げにはならないと主張する。ここで名前が挙がっているのは、徐復と杜維明*5だが、徐氏はこの種の理論が「成功する(形成気候)」かどうかについては「懐疑」的であるという。
*1:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080829/1219982723 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080912/1221235628 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081217/1229476684 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100211/1265855699 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100319/1268969120 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100415/1271302281
*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060721/1153461174 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070325/1174844327 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080411/1207885619 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081216/1229359616 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090728/1248778994 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090806/1249527407 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091230/1262140525 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101114/1289714185 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110114/1294972605
*3:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061016/1161019732 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070714/1184388053 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080222/1203653046 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080306/1204811577 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080517/1210964878 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100625/1277464104 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100804/1280890852 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100831/1283194725 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101028/1288265468
*4:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060927/1159383681 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070620/1182311141 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070710/1184061034 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070806/1186400188 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080204/1202091112 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101205/1291572291
*5:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060912/1158082478 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070713/1184301731 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080729/1217299477 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090217/1234871252