魯迅と木版画(メモ)

『O2』の1月号を捲っていて、陳丹青*1魯迅に関する講演を集めた本が出たことを知る(『笑談大先生』廣西師範大学出版社)。そして、『南方週末』(1月27日号)を買ったら、陳氏が「魯迅與藝術」というテクストを寄稿していた(E23)。
その中で先ず魯迅が日本から取り入れ・推進した「左翼木刻」(木版画)運動が言及されている;


使我吃驚的是、由魯迅一手培植的左翼木刻、包括魯迅自己設計的幾件書籍装幀、不但依旧生猛、強烈、好看、耐看、而且毫不過時、比我記得的印象、更優秀――縦向比較、左翼木刻相対明清時代的旧版画、是全新的、超前的、自我完満的;横向比較、與上世紀二三十年代徳国、英国、蘇俄、以及東欧的表現主義、完全是対応的、除了技術略顕粗糙、論創作的動機、状態、甚至品相、與欧洲同期的同類作品、幾乎同一水準。
但し、陳氏は、木版画も1949年以後は「全部教条化」し、結局その「黄金時代」は魯迅が生きていた5年か6年の間という短いものであったともいう。
魯迅は同時代の中国の美術運動に対しては、「清醒的傍観者」、「熱情的介入者」、「精彩的議論者」、「自己掏銭四処吆喝的賛助者」であったが、文人とアーティストのこのような交流は魯迅以前の中国にはなかったし、魯迅以後にもないという。
また、「在文学與思想方面、歴来総是強調、誇張魯迅戦闘的一面、決裂的一面、政治正確的一面、忽略他文学中閑適的一面、游戯的一面、頽廃的一面」。