1991年と1992年のTori Amos

Live at Montreux 1991 1992 [DVD] [Import]

Live at Montreux 1991 1992 [DVD] [Import]

最近トーリ・エイモスの1991年と1992年のモントルー・ジャズ・フェスティヴァルでの演奏を収めたTori Amos: Live at Montreux 1991 & 1992という正味90分のDVDを視た。
初期の彼女の映像を視るのは初めて。特に1991年の方はファースト・アルバムのLittle Earthquakeのリリース以前。バンドではなくソロで、1991年はエレクトリック・ピアノ、1992年はアコースティック・ピアノの弾き語り。但し、”Me and a Gun”*1はアカペラで歌われている。オリジナル曲(その殆どはLittle Earthquakeに収録されている)もいいのだが、ZEPとケイト・ブッシュ絡みでトーリ・エイモスを最初に知った俺としては、1991年のアンコール曲として歌われた”Thank You”と1992年の”Whole Lotta Love”*2にどうしても注目してしまう。”Thank You”はZEPのオリジナルとは似ても似つかないが、紛れもなく”Thank You”であり、ZEPのオリジナル(或いはこの数年後に出るPage & Plantのヴァージョン)と並ぶ水準のものだといえる。少なくとも、デュラン・デュランによるカヴァーよりは断然いい。同じZEPのセカンド・アルバムからの”Whole Lotta Love”はよくもこれだけ解体したなという感じの演奏。しかし、オリジナルではエフェクターとかテルミンといったジミー・ペイジによる〈飾り〉によって隠されていたの”Whole Lotta Love”の構造が剥き出しにされているという印象はある。因みに、1992年の最後(アンコール曲)はニルヴァーナの”Smells Like Teen Spirit”。

Led Zeppelin II

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No Quarter: Jimmy Page & Robert Plant Unledded

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Encomium: Tribute to Led Zeppelin

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ところで、トーリ・エイモスのカヴァー・ソング集といえば、2001年のStrange Little Girl*3
Strange Little Girls

Strange Little Girls

*1:この曲の背景については、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091211/1260507633も参照されたい。

*2:後半部で”Thank You”が引用されている。

*3:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060302/1141268557