ラテン化陰謀!

Band of Joy

Band of Joy

Brian Wilson Reimagines Gershwin

Brian Wilson Reimagines Gershwin

そもそもロバート・プラントのBand of Joyかブライアン・ウィルソンのReimagines Gershwin*1について書こうと思ったのだが、それは後日にして、サンタナ*2Guitar Heaven*3について雑談。

ギター・へヴン

ギター・へヴン

サンタナがロックの、特にハード・ロックの伝統に属する名曲をカヴァーしたアルバムであるのだが。1曲目はZEPの”Whole Lotta Love”*4。この曲のアレンジはけっこう忠実に原曲をなぞっているのだが、どこか跳ね方が違うなと思った。2曲目のローリング・ストーンズの”Can’t You Hear Me Knocking”、特にその後半のパーカッション・ソロからギター・ソロに移る箇所で、決定的に気づいてしまった。このアルバムの目的は〈ロック〉をラテン音楽の下に回収することだったのだ、と。コンヴェンショナルなロックの跳ね方でもなく、北米の黒人音楽の跳ね方でもなく、ラテンの跳ね方。これはウィリー・ディクソンの”I Ain’t Superstitious”を聴いてみればわかる。どう聴いても、米国南部ではなくカリブ海の跳ね方。アルバム全体を通して、Karl Perazzo(パーカッション)とRaul Rekow(コンガ)が頑張っているのだから、それも理の当然とはいえるのだが。ビートルズジョージ・ハリソン)の”While My Guitar Gently Weeps”における馬友友のチェロとサンタナの西班牙がかったフレーズの組み合わせは面白く、また、ジミヘンの”Little Wing”はジョー・コッカーの歌が聴けるというだけでも嬉しくなるが、ドアーズの”Riders on the Storm”ではレイ・マンザレク*5がオルガンを弾いているのに、遠慮がちで、折角の趣向ながら、あまり面白みは感じなかった。あと、ディープ・パープルの”Smoke on the Water”では、サンタナ先生、さすがにちょっとしゃべりすぎだろう。
Led Zeppelin II

Led Zeppelin II

Machine Head

Machine Head